日産とルノーの経営統合を検討か ゴーン容疑者が計画

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ゴーンショックで浮かび上がった、日産とルノーの経営統合の動きとは。

21日朝、自宅を出る日産自動車の西川広人社長。

関係者への取材で、東京地検特捜部が、社内の資金の実態などを把握するため、21日までに、西川社長ら経営陣の幹部に任意で事情を聴いていたことがわかった。

報道陣が「ゴーン容疑者は逮捕前に、日産とルノーの経営統合を検討していた?」と質問すると、西川社長は「いや、それは聞いていない」と答え、「数カ月で実行される見通しだったと言われているが?」との問いかけには、無言だった。

西川社長が否定したのは、イギリスのフィナンシャル・タイムズが伝えた、カルロス・ゴーン容疑者が日産とルノーの経営統合を計画していたとの報道。

日産とルノー、両社のトップを務めていたゴーン容疑者。

経営統合の報道がなされる背景には、一体何があるのか。

1999年、日産の経営立て直しのため、提携することとなった日産とルノー。

その後、ゴーン容疑者の旗振りでV字回復した日産は、現在、収益力や企業規模でルノーを大きく上回っている。

しかし、資本関係を見てみると、日産が経営危機の際に出資を受けていたため、ルノーが日産の株の43%を保有しているのに対し、日産が保有しているルノーの株は15%。

つまり、業績面で上回る日産が資本関係でルノーの下に置かれる、ねじれ状態となっている。

さらに、この2社と深い関わりがあるのが、ルノーの筆頭株主であるフランス政府。

ルノーを通じて、日産の経営に関与できる立場のフランス政府。

関係をさらに深めて、技術力の確保や雇用を拡大したい狙いがあるとみられている。

日産やゴーン容疑者を20年にわたり取材している井上久男氏は、「元々ゴーン容疑者の考え方は、(経営統合ではなく)同盟という考え方で、人材や技術を持ち寄って、競争力の強い同盟関係を築くのが提携の狙いだった。でもフランス政府は、今の状態だと、いずれ日産はルノーから逃げていくのではないかと見ていた」と話した。

井上氏によると、経営統合には否定的だったというゴーン容疑者。

それが、なぜ。

井上氏は「ゴーン容疑者のルノーCEO(最高経営責任者)の任期が、2018年2月で終わるはずだった。再任はないだろうと言われていた。その時に、フランスのマクロン大統領が、ゴーン容疑者に再任する条件として、日産とルノーの関係を不可逆的なものに(経営統合)すること(を示した)。(ゴーン容疑者は)ルノーのCEOとして残りたかったので、フランス政府が示した条件をのんだとわたしは見ている」と話した。

20日、フランスの駐日大使が東京拘置所を訪れ、ゴーン容疑者と面会。

ゴーン容疑者が大使との面会を求めたということだが、具体的なやり取りの内容についてはわかっていない。

そして21日夜、フランスのルメール経済・財務相は、今後のルノーと日産の連合について話し合うため、パリを訪れる世耕経産相と会談する意向であることを明らかにした。

22日に行われる、日産の臨時取締役会。

ゴーン容疑者の会長職を解くとともに、ルノーから日産への出資比率や、新たな役員構成も焦点となる見込み。