天皇陛下85歳の誕生日を前に…川島前侍従長が語った“象徴”の意味合い

  • 12月23日「天皇として最後の誕生日」迎える陛下
  • 前侍従長「双方向のやりとりこそが象徴の意味合い」
  • 両陛下が国民と「正面から向き合う」姿を振り返る

12月23日「天皇として最後の誕生日」迎える陛下

今年8月福井市で行われた、天皇・皇后両陛下のご訪問を感謝する「提灯奉迎」。

2007年6月から約8年間天皇陛下にお仕えした、前侍従長の川島裕氏は、この提灯の明かりが「象徴の意味合い」であるという。

川島裕前侍従長
(提灯の)光の対話を通じての双方向のやりとりですね。その双方向のやりとりが象徴の意味合いではないかと思う。

「双方向のやりとり」に込められた思い

55歳で天皇に即位して以来、約30年にわたり戦没者の慰霊や被災地への訪問など、象徴としての務めに向き合ってこられた陛下。

「国民一人びとりが被災した各地域の上にこれからも長く心を寄せ 被災者と共にそれぞれの地域の復興の道のりを見守り続けていくことを心より願っています」

東日本大震災から5日後には、大勢の被災者・国民へ向けビデオメッセージにてお言葉を述べられたが、川島氏は当時、甚大な被害に心を痛める陛下のご様子を目にしていたという。

川島裕前侍従長
(両陛下とも)危機感をいろんな意味で高められて、そして今の状況において「ご自分として話をしたい」ということで、あのお言葉は私はとても意味があったと今でも思っております。


このビデオメッセージを放送する際、陛下は、新しい余震などがあれば放送を中止し、余震に関する情報の提供を優先するよう話されたという。

震災発生の19日後から、7週連続で被災地に足を運ばれた両陛下。
腰を落としたり膝をついて被災者と同じ目線で「どうですか、体のほうは」「どうぞお大事に」など言葉を交わされた両陛下は、「悲しみに寄り添うこと」を使命と考えられているという。

川島裕前侍従長
(両陛下は)「がんばれ」という言葉は、意識的に使われない。そういう立場ではないというか、そういうことを言うものではない、と思っておられるのでは…
人の悲しみを正面から受け止めるというのは、とてもきついこと。そのプロセスに笑顔を絶やさずに優しくお話をされているというのは、本当に頭が下がる。
迎えている人に一瞬であろうとも必ず視線を合わせて、手を振られてという、その「双方向のやりとり」が象徴の意味合いではないかと思う。

23日 “最後の誕生日”に何を語られる?

その「象徴としての務め」について、2016年には「これまでのように全身全霊をもって象徴の務めを果たしていくことが難しくなるのではないかと案じています」と述べられた陛下。
 

川島裕前侍従長:
(両陛下は)象徴というのはどうあるべきか、というのをずっと考え続けておられて、その積み重ねが象徴というものの定義づけになったということだと思います。

まさに全身全霊というのがポイントで、それができなくなったならば、もはや象徴の地位を去るべきであると。それは代理が務まるものではないというお考えの原点だと思います。

23日、天皇として最後の誕生日を迎えられる陛下。
どのような言葉でこの節目の思いを語られるのだろうか。

(「プライムニュース イブニング」12月21日放送分より)

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