障害者雇用水増しの“手口”判明 省庁28機関3,700人

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10年前の退職者も計上。

検証委員会が、障害者雇用の水増しを、恣意(しい)的と指摘。

障害者雇用検証委・松井委員長は、「その実態は、誠にずさん。極めて由々しき事態」と述べた。

22日、政府の第三者委員会が公表した、障害者雇用水増し問題の報告書。

中央省庁33機関のうち、28の機関が、あわせて3,700人を水増ししていた。

省庁別では、国税庁が1,103人で最も多く、次いで国土交通省が629人、法務省が512人などとなっている。

少なくとも4機関では、1997年ごろから続いていたという水増し。

国税庁では、「うつ病」、「不安障害」と申告した人を、身体障害者として計上。

国土交通省では、およそ10年前に退職した障害者の職員を計上したうえ、死亡者までカウントしていた。

全ての機関が、意図的に行った例はないと回答しているが、検証委員会は、法定雇用率を達成させようと、恣意的に解釈して、大規模な不適切計上を行っていたと指摘。

さらに、全国の地方自治体でも、およそ3,800人が水増しされていたことが判明した。

障害者雇用の現場からは、怒りの声が。

静岡県の船舶用計測器メーカー、明陽電機の杉野泰子社長は、「当然、優先順位として守る義務だと思ってしていたので、お役所がこうだとがっかりですね」と話した。

明陽電機の社員数は120人。

バリアフリー化など、障害者雇用に取り組んでいるが、精密機器を扱うため、就職希望者が少なく、現在はゼロ。

障害者の法定雇用率を達成できず、2017年度は、96万円の納付金を国に納めている。

杉野社長は、「私ども、毎年、守るべき大事なルールだと思っているが、そのルールに対する意識が低すぎる。障害者の雇用というものを、役所が先頭立たないといけないと思う」と話した。