寝屋川中1男女殺害事件 死刑が言い渡されるまでの91分…山田被告の様子を中継リレーで徹底解説

カテゴリ:国内

  • 3つの争点「量刑・殺意・責任能力」弁護側と検察側の主張とは?
  • 「生命軽視が著しい」裁判長は繰り返し「死刑を回避する理由はない」と発言
  • 取り乱さず斜め上を見上げて判決を聞いていた山田被告。弁護側は控訴する方針

「死刑です。山田被告に死刑が言い渡されました」

2015年8月、大阪・寝屋川市の中学1年平田奈津美さん(当時13歳)と同級生の星野凌斗さん(当時12歳)を殺害したとして、殺人罪に問われた山田浩二被告(48)の裁判員裁判の判決公判が、19日に大阪地裁で開かれた。

公判での主な争点は、以下の3点にあった。

「量刑・殺意・責任能力」弁護側と検察側の主張

【争点① 量刑】

弁護側:
平田さんについては傷害致死罪を、星野くんについては無罪であり、懲役12年が相当と主張

検察側:
「面識のない2人を会ったその日に殺害している、極めて残虐・悪質で生命の軽視は著しい。更生の可能性はみじんもない」と主張し、いずれも殺人罪が相当として死刑を求刑

【争点② 殺意】

弁護側:
平田さんについては「大声を出されてパニックになり、口をふさごうとしたら手が首にずれていた」、星野くんについては「車の中で体調が悪化し、平田さんに“寝たら治る”と言われ睡眠薬を渡したが死亡してしまった」とし、殺意はなかったと主張

検察側:
平田さん、星野くんともに死因は窒息死であり、山田被告に殺意があったと主張

【争点③ 山田被告の責任能力】

弁護側:
山田被告に自閉症スペクトラム障害(ASD)や注意欠陥多動性障害(ADHD)があり、心神耗弱状態だったと主張

検察側:
「ASDの特徴は見られるが、犯行に直接影響したのは攻撃性などの“人格の偏り”」とし、刑事責任能力に問題はないと主張
 

19日の「直撃LIVEグッディ!」では、放送中の午後2時から始まった判決公判を徹底特集。
関西テレビの協力の下、午後3時31分に判決が言い渡されるまでを広瀬フィールドキャスター、坂元アナウンサー、森元記者、稲垣記者のリレー中継で法廷内の様子を詳しく伝えた。

被害者2人への殺人罪を適用、責任能力の認定…その時被告は?

【午後2時 判決公判開始】

判決公判でまず注目されていたのは、裁判長が冒頭で主文を述べるか否か。
主文が後回しになり判決理由が先に述べられると、被告にとって厳しい判決が予想される。

【午後2時6分 主文後回し】

森元愛記者:
主文後回しです。主文後回しになります。
山田被告は特に取り乱すような様子もなく、「主文後回し」との言葉をずっとまっすぐ見て聞いていました。

広瀬フィールドキャスター:
その時の傍聴席やそのほかの人の様子、あるいは山田被告が入廷する際の様子なども伝えていただけますか?

森元記者:
入廷の際はいつも傍聴席から自分の表情を見られるのをすごく嫌がっていまして、今日もずっと後ろを向いて、蟹歩きのような形で傍聴席に背を向けて入ってきました。

【午後2時8分 殺害認定】

坂元龍斗アナウンサー:
今回の裁判でどういったことが事実として認定されたか、裁判長から説明がありました。
平田さんに対しては「殺意を持って頸部を圧迫して死亡させた」、そして星野さんに対しても「殺意を持って頸部を圧迫して殺害した」ということで、2名に対して殺人罪を適用しますという話がありました。
その瞬間、山田被告は特に表情を変えることもなく、手拭いで顔を押さえてはいましたが、涙を流すなどの変わった様子もなく裁判長の方を見つめていました。

【午後2時11分 責任能力】

稲垣伸記者:
いま、山田被告に責任能力が完全にあったと言い渡されました。

広瀬:
責任能力について「(検察側の主張は)合理的な説明であり、この診断は十分に認めるに足る」という話をしていました。
この間、山田被告は目線と同じ高さに裁判長がいるんですが、その斜め上を見上げていました。
ずっと天井の方を見ている様子で、5分間ほどその姿勢を続けていて異様に感じました。

【午後3時31分 死刑判決】

広瀬:

たった今、山田被告に対して死刑という判決が言い渡された模様です。

坂元アナウンサー:
「主文、死刑に処す」と言われた瞬間も、山田被告は裁判長の方を向いたまま特に動きはせず、そのまま判決内容を聞いていました。

安藤優子キャスター:
主文が言い渡される直前、裁判長はどのような判決理由を述べたんでしょうか?

 坂元アナウンサー:
「年齢差がある子供を自分の支配下に置いて、しかも関係性がないにも関わらず、その日のうちに殺意を抱いてその直後に2人を殺害しているということは、極めて重大で生命軽視著しい」と。
こういった内容から「死刑を回避する理由はない」という判断です。

悪質性の高さを重視した判決…裁判長からは厳しい言葉も

安藤:
落合さん、死刑の判決が言い渡されました。これについていかがでしょうか。

落合洋司弁護士(元東京地検検事):
やはり2名の被害者がいるという結果の重大性が大きく、犯行自体の悪質性など総合的な判断だと。
被害者2名の場合は、過去にも死刑判決の出ているケースもありますから。
死刑を回避するような事情もなく悪質性が高いので、求刑通りの判決になったということだと思います。

安藤:
守るべき大人が未熟な子供にすぐ殺意を持って手にかけたということ、これも重大なこととして認められたという事でしょうか。

落合弁護士:
やはり重大であり、悪質であると。
被害者の2名の方はいずれも未成年、抵抗力の弱い未成年を手にかけている、そういう悪質性の高さということを相当重視していると思われます。

安藤:
坂元さん、死刑が言い渡された瞬間の法廷は、傍聴席も含めてどのような反応がありましたか?

坂元アナウンサー:
裁判長は、判決理由を述べる前に「有期刑はありません。無期か死刑、これでもって考えました」と発言されていたので、その時点で我々も有期刑はないんだと、無期か死刑で話が進んでいるんだと把握していました。
さらに裁判長が何度も「死刑を回避する理由にこれはあたりません」「被告人に対して有利なことも考えましたけど、これもこれもこれも死刑回避の理由にはなりません」ということを繰り返し述べていましたので、おそらく死刑が出るだろうなという空気感が傍聴席にはありました。
ですので、判決が言い渡された瞬間というのは特に驚きの声があがったりとか、そういうことは特になかったです。

坂元アナウンサー:
最新情報です。弁護側の対応ですが、控訴の方針であるということです。
「明らかな誤認がある、疑わしきは被告人の利益というのを裁判所が分かっていない」ということを記者に言い残して、弁護人は去っていきました。

稲垣記者:
山田被告は、裁判長の判決に対しては茫然と前の方を向いていましたが、退廷の時には裁判長、検察側、そしてパーテーションのおそらく遺族の方がいらっしゃる方向にお辞儀をして退廷しました。

(「直撃LIVE!グッディ」12月19日放送分より)

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