「エスカレーター歩かないで」JR東日本の呼びかけに効果は?

カテゴリ:国内

  • JR東日本は転倒などの事故が去年約180件あったと発表
  • 大阪万博では止まったまま…いつから「片側歩き」に?
  • 「2列で歩かずに利用」する方が混雑が緩和される?

JR東日本は17日から「エスカレーターでは立ち止まるように」と、本格的な呼びかけをスタートした。

利用時には「左右2列に並ぶ」や「手すりにつかまる」また、「歩きたい人は階段を利用」するように求めている。

立ち止まる人の横を、歩く人が追い越していく光景が一般的だが、この呼びかけの効果はあるのだろうか。

「片側歩き」はいつから?

JR東日本によると、シールや警備員による呼びかけはこれまでにもあったが、巨大な掲示板を掲げての試みは初めて行われた。

今回の呼びかけの理由は、エスカレーターを歩くことでの転倒や、それに巻き込まれての事故を防止するためだという。

東京消防庁によると、エスカレーターでの事故で救急搬送された人は、過去5年間で約7000人。

またJR東日本は、駅のエスカレーターでの転倒などの事故が去年、約180件あったことを初めて発表した。

エスカレーターで片側を開ける習慣は、障害者やケガをしている人への危険性も指摘され、例えば右側が歩行者用として使われると、体の左側が不自由な人は右側で手すりをつかまれず、転倒事故につながる恐れもある。

では、今回の呼びかけに利用者はどのような反応を示すのか。東京駅の京葉線のホームに向かうエスカレーターをウォッチングした。

エスカレーターの前では注意喚起が行われ、それを見て立ち止まっている人が多くいる印象だが、エスカレーターを急ぎ足で降りている人や、警備員の呼びかけを聞いてか、途中から左側に入り止まる人もいた。

さらに、あえて右側に止まる人まで。後ろから女性が近づいてくるが、空いている左側へ立たないことに怪訝な表情を浮かべていた。

日本人はいつから、エスカレーターを歩くようになったのか。

1970年に開催された大阪万博では、エスカレーターはほとんどの人が止まったまま。江戸川大学・斗鬼正一教授によると、この頃、高度経済成長により効率を優先する風潮から関西の鉄道会社が「片側歩き」を推奨。その後、定着したという。

2列で立ち止まる方が混雑緩和?

では、JR東日本が呼び掛けているように、「2列で並んで歩かずに利用した場合」、どんなメリットがあるのか。

以前、長さ約10メートルのエスカレーターを46人が上り切るまでの時間を番組で検証した時には、何も指示をせずに普段通りに利用してもらうと、36人が左側に立ち止まり、10人が右側を歩いて上った。

その時間は1分24秒。

次に、2列に並び立ち止まったままで全員が上り切った時間は1分3秒。10人が右側を歩いた時より、21秒短縮されるという結果だった。

ある調査機関によると、片側を歩くよりも2列で立ち止まって乗る方が、エスカレーターの混雑が3割ほど解消されるというデータもあるという。

実際に呼びかけている警備員は「昨日と今日とアナウンスを行いましたが、少しずつ立ち止まる人が増えてきたような気がします」と効果を感じているという。

一方、呼びかけを受けた利用者は「みんなが止まるようであれば、その方が安全なのかな」と話した。

この呼びかけは、2019年2月1日まで試行するといい、JR東日本は効果については、長い目でみていきたいという。

(「めざましテレビ」12月19日放送分より)

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