新名所2019:沖縄を元気にする古くて新しい“まちぐゎー”「市場」【沖縄発】

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  • 沖縄では古き良き“まちぐゎー”(市場)が復活し注目を集めている
  • インスタ映え間違えなしの「ハブ大福」に「あなただけのビール」
  • 復活のカギは「不便さ」の中に「優しさ」が残っていること

インスタ映え間違いなし!「ハブ大福」

日本各地で、郊外型のショッピングセンターなどの大型商業施設に客足が向き、昔からある古き良き「市場」や「商店街」の地盤沈下が進んでいる。そんな中、沖縄では、6年前の「市場振興会」という組織の発足を機に「市場」や「商店街」が元気を取り戻している。

那覇市新天地市場通りに、今注目の名物がある。それは「ハブ大福」。2018年3月に発売されて以来SNSなどで人気に火が付いた。

大福をハブに見立てたかわいらしさが話題となった。今の季節はいちご大福だが、季節によってはブドウや栗、時には“みたらし団子”や“ちんすうこう”が入っていることもあるという。

買いに来た客:
月に2,3回回に来ます。見栄えがかわいいですね!すぐには食べないで、2,30分じーっと見ている。それからじっくり味わおうと…

ハブ大福を考案したのは、那覇の市場を盛り上げようと活動する「那覇市場振興会」だ。

那覇市場振興会 新里俊一 代表:
最初のころは、100個単位で注文があったりしました。ちょっとお店が開くのが遅れると、お客さんが店の前に並んでいて、隣の店のおばさんから携帯で呼ばれるんですよ…「早くお店開けなさい!」と…

郊外型ショッピングセンターに、客足が奪われる中、市場振興会は、何を思い、巻き返しを狙ったのか?
市場振興会の新里代表はこう語る。

那覇市場振興会 新里俊一 代表:
商店街というのは、確かに不便なんですよ。駐車場もない。大型店舗みたいに一か所で、いろんなものが揃う訳でもない。不便の中に優しさが残っているんですよ。

人こそが「市場」の魅力。商店街のメンバーのアイデアが次々に形になっていく。

ハブ大福のお店のすぐ近くに、一見、下町の商店街に似つかわしくないオシャレな雰囲気のお店がある。
11月20日にオープンしたばかりの人気のベルギービール「ヒューガルデンホワイト」の専門店「Garve de MOMA」だ。

ベルギービール専門店 Garve de MOMA

今後は、こうした、特徴のある専門店がカギになると那覇市場振興会では、Garve de MOMAから歩いて数分の場所にあるえびす通りにも、クラフトビールが飲める店をオープンさせた。ビールのお店を2件立て続けに出した狙いについて、新里代表はこう語る。

那覇市場振興会 新里俊一 代表:
Garve de MOMAで扱わないビールを何種類も扱う店をもう一軒作れば、人が回遊してくれるわけですよ

恵比寿珈琲 麦酒

この恵比寿通りにリニューアルオープンした「恵比寿珈琲 麦酒」では沖縄県内でも扱う店の少ないクラフトビール味わうことができ、さらに自分好みのビールをカスタマイズすることもできる。 

那覇市場振興会 新里俊一 代表:
例えば、普通のビールに黒生で泡をするとか、珈琲とビールを混ぜて出しているときもあります。
炭酸が苦手とか、ちょっとアルコールが苦手な人はいいと思います。

特徴のあるお店を“点”から“線”へとつなぐ…那覇の「まちぐゎー」(市場)の意欲的な挑戦はこれからも続く。

“3つの顔”を持つ市場

東京でも今年、長年にわたり親しまれた築地市場から豊洲市場へと移転し話題となった。
沖縄でも2017年、老朽化した“農連市場”が移転し、新たに「のうれんプラザ」として近代的な設備に生まれ変わった。

長年、市場を守ってきた人々も、新たに生まれ変わった「のうれんプラザ」にご満悦の様子… 

長年市場で働くお母さん:
今はもう新しい市場になって上等になった。座ってできるさ…昔は頭にのせて回って売った…。

「のうれんプラザ」は3つの顔を持つ、

朝は昔ながらの業者向けの相対売り(※市場用語で、売り手と買い手が交渉で価格を決める取引)
午前3時から開いていて新鮮な野菜などがたくさん売られている。

昼は一般の人たちへの販売業

夜にかけては飲食店の営業・・・

移転から1年。のうれんプラザは集客のために、大型観光バスの乗降場の建設など対策を講じている
この計画は、また2018年6月に那覇市議会で採択された。市場関係者も、一刻も早いバス乗降場の建設を待ち望んでいる。

一度は郊外型の商業施設に、人が流れた沖縄…
しかし、人々の“優しさ”が溢れる「まちぐゎー」に、新しいアイデアが重なり合って、徐々に元気を取り戻してきている。

(沖縄テレビ)

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