「ガソリンと同じ…」爆発の原因として浮上した“スプレー缶”その知られざる危険性

カテゴリ:国内

  • 室内で100本以上の除菌・消臭スプレーのガスを抜く作業をしていた
  • 3軒の店舗のプロパンガス9本は破裂など壊れた形跡はなかった
  • 噴射剤に「ジメチルエーテル」が使われるとガソリンと同じ危険性

札幌市豊平区にある建物が12月16日夜爆発し、42人が重軽傷を負った事故。

一夜明けた17日に撮影された現場では、建物が原型をとどめず崩れ落ち、裏のマンションにもガレキが散乱しているなど、爆発のすさまじさを物語っている。

なぜ、爆発は起きたのか?

そのカギは“100本以上のスプレー缶”。

捜査関係者によると、事故前に不動産仲介業者の社員が、室内で100本以上の除菌・消臭スプレーのガスを抜く作業をしていたという。

そこで、爆発の原因として浮上した“スプレー缶”の知られざる危険性を見ていく。

室内で100本以上のスプレー缶をガス抜き…

忘年会シーズン真っ只中の札幌の繁華街を襲った爆発事故。

爆発前の現場写真を見ると、3つの店舗が並んでいるが、爆発後は一変し、不動産仲介業者があった場所は地面までむき出しになるほど跡形もなく吹き飛んでいることが分かる。

消防によると、3軒の店舗にはプロパンガスが9本設置されていたが、いずれも破裂など壊れた形跡がなかったと説明している。

では、なぜ爆発が起こってしまったのか。

爆発後の現場で消防隊員や警察官は、複数の白いスプレー缶を回収している姿が見てとれた。

実は、不動産仲介業者の店舗は改装のため閉店する予定で、社員が室内で事故直前まで100本以上のスプレー缶のガスを抜く作業をしていたという。

関係者によると、このスプレー缶は、一般的な指で押して噴射するものではなく、据え置き型のタイプで消臭剤を霧状に噴霧し、室内を除菌・消臭するもの。

その後、社員が手を洗うために給湯器を使おうとしたところ、ガスに引火し爆発が起きた可能性が高いという。

防火・防災管理に詳しい市民防災研究所の坂口隆夫理事・事務局長は「噴射剤に可燃性ガスが多く使われているんです。空気よりも重いですから、床のほうに溜まっていくわけです」と指摘した。

警察「本当に運が良かった」

千葉市消防局による実験では、制汗スプレーを密閉した空間に20秒間噴射すると、閃光とともに激しい爆発が起こった。スプレーに含まれる可燃性ガスは引火すると、たちまち爆発を起こす危険性がある。

札幌市では3年前にも、スプレー缶の穴開け作業中に引火する事故が相次いで発生。こうした事故を防ぐために、札幌市では去年7月からスプレー缶に穴を開けずに、ゴミ捨て場に出すというルールに変更。

この動きは各自治体に広がっている。

なぜ、今回の事故はここまで大規模な爆発となったのか。

坂口理事・事務局長は「スプレー缶にジメチルエーテルが使われていたとすれば、これは可燃性のガスの一種であり、危険性が高い物質です。引火点はマイナス41.1度とガソリンとほぼ同じ危険性があります」と話した。

「ジメチルエーテル」とは、スプレー缶の噴射剤として使われるガスの一種で、可燃性が極めて高いといわれている。

今回、死者が出なかったことについて警察は「本当に運が良かったとしか言いようがない」とした上で、消防とともに詳しい事故の原因を調べている。

(「めざましテレビ」12月18日放送分より)

めざましテレビの他の記事