なぞかけやトリビアで切り返す!墨田区「ごみ分別案内チャット」の“AI黒猫”

カテゴリ:暮らし

  • AIを搭載した黒猫「すみにゃーる」が、ごみの分別方法を解説
  • 「人生」と聞いてみると…ごみ以外のものでも回答!
  • 名所解説・トリビアなど200パターン以上用意、今も増え続けている

東京23区で初の導入

東京都墨田区では、AI(人工知能)を搭載した「ごみ分別案内チャットボット」の利用を7月30日から開始した。分別方法が分からないものをチャット画面に入力すると、会話形式で回答してくれる。これにより、24時間いつでもリアルタイムで回答を得ることができ、「このごみの捨て方、今すぐ知りたい!」を瞬時に解決してくれる。

編集部では以前、同じようなシステムを採用している、「福岡市のLINE公式アカウント」や「横浜市のごみ分別案内」を取り上げたが、墨田区は東京23区で初めてということだ。

墨田区ホームページより

墨田区の公式ホームページ右下に表示される、黒猫のキャラクターをクリックすると、チャットページ画面が開いて、「墨田区ごみボットだよ。こんにちは。ごみの名前を教えてくれたら、出し方を案内するニャ。粗大ごみの手数料を知りたい場合は、『机の手数料』のように話しかけてね」と喋りかけてくる。

このキャラクターは、クラウドソーシングによる公募で集まった126の応募作品の中から3作品まで最終候補を絞り、墨田区民がイベント時の投票やスマートフォン等による電子投票で決まったもので、その名も「すみにゃーる」だ。
「すみだ」×「すりーあーる(3R)」×「ねこ(の鳴き声)」による造語だという。

ごみを減らして、環境にやさしいまちへ」を進めるため、環境啓発冊子や環境啓発物品に活用し、すみだ清掃事務所職員と共に啓発活動を行っている。

すみにゃーる(提供:墨田区)

このサービスでは、まず、粗大ごみの名称をつけて「○○の手数料」と入力すると、収集する際の手数料を答えてくれる。そして、乾電池・小型家電・廃食油など、回収拠点が決まっているものに関しては、該当品目を検索すると、回収拠点をマップ上で教えてくれる。

また、検索したごみの一部について、ごみの出し方やごみの減量の工夫の仕方を動画で紹介してくれるようになっていて、たとえば「生ごみ」とチャット上で入力すると、ペットボトルを使った生ごみの水切り方法について、清掃事務所職員が実践している動画を貼り付けてくるのだ。

生ごみの水切り方法を実践(提供:墨田区)

“ごみ以外のもの”にも回答

そして、こういったAIを活用したごみ分別サービスで話題になるのが、ごみではないものの分別を聞いた際の回答だ。

たとえば福岡市のごみ分別サービスでは「世の中」と入力すると「捨てたもんじゃない」、「」と入力すると「捨てて一歩前進!でも恥じらいは捨てないように」など、ユニークな回答が返ってきた。

同じように横浜市のごみ分別案内では「脂肪」と入れると「痩せすぎも、メタボも体に良くないね。適度に運動だ」、「」と入れると「。・゜・(ノД`)・゜・。シクシク」と返ってきた。

はたして、東京23区初となった墨田区ではどうなのか。実際にいろいろと試してみた。

人生
整いました。折り紙とかけまして、人生とときます。そのこころは、「やまあり、たにあり」でございます。折り合わさって最後には綺麗な形が出来あがるニャ!使い終わった折り紙は、古紙(雑がみ)として雑誌と一緒に捨ててネ!

友達
アリストテレスは言ったそうだよ。「自分が友達に望んでいる通りに、友達には振るわねばならぬ」


シェイクスピアは言ったんだって。「事情が変われば己も変わるような愛、相手が心を移せば己も心を移そうとする愛、そんな愛は愛ではない」

スカイツリー
→東京スカイツリーのライトアップについては、なんと!1,600万通りバリエーションがあるんだよ。その中から、現在は「粋」と「雅」の2パターンのライトアップが基準になっているよ。


なぞかけから偉人の名言、それにトリビアまで幅広くカバーしていた。一体、どれほどの種類を用意しているのか、気になる所だ。
そして、今回東京23区で初めて、AIによるごみ分別案内チャットボットを始めたのはなぜだろうか。墨田区すみだ清掃事務所啓発指導係の仲瀬係長にお話を聞いてみた。

「ユニーク回答は増え続けている」

ーーホームページ上で、AIによるごみ分別案内を始めた理由は?

ここ数年転入者が増える中で、自治体によりごみの分け方・出し方が異なります。こうした中で、正しいごみの分け方・出し方をしていただくため、また、様々なライフスタイルにあわせ、24時間365日の対応を可能とするため導入しました。


ーーごみの分別案内以外に、なぞかけや名言・トリビアを回答するようにした理由は?何パターンほどある?

チャットボットは大変便利なものですが、その存在を知ってもらい、使っていただかなければ何の意味もありません。トリビア等は、チャットボットを知っていただくためのきっかけ作りです。本来のごみの分け方・出し方以外に名所解説であるとか、哲学的なものなどのトリビア編が、現在200を超えるパターンがあり、現在もその数は増えています。

ーー担当者のお気に入り回答は?

リサイクル
理由:すみにゃーるは、リサイクル推進キャラクターのためリサイクル向上になるきっかけを呼びかけます!

 「生ごみ
理由:チャットボットで動画を配信できるのはすごい技術であり、墨田区では生ごみの水切りは、ごみ減量における秘策(重点事業)です。 

お金
理由:「墨田区でもふるさと納税をやっているね」と、ちゃっかりすみにゃーるが、営業までしてしまうところに関心をしてしまいます。

なるほど」、「会社」、「しりとり」は和みます。
巷で話題なのは、「毒きのこ」。食べ終わったら…という回答がありますが、そもそも食べてはいけないものですので、すみにゃーるへの教え込みがいがあります。

ーー墨田区民や利用者からご意見など反響は?

さまざまなイベントにおける啓発活動の中でお聞きする生の声は、「これは便利。知らなかったので、これから使います」というものが多く、他自治体からも導入を検討したいので、話を聞かせてほしいという問い合わせが入っています。



回答を考えているのは、すみだ清掃事務所啓発指導係の職員3人のチーム。横浜市のサービスと同じNTTのシステムを利用していることもあり、そちらも意識して墨田区なりの良さや個性を、すみにゃーるに回答させたいと思っているそうだ。

今なお増え続けているという、すみにゃーるの珍回答。墨田区民以外の方も、ぜひ検索してみては?

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