東急田園都市線でドアのガラスが破損…「強化ガラス」の意外な落とし穴

カテゴリ:国内

  • 乗客のドアを係員が押し込んでいた時にガラスが破損
  • 東急電鉄はガラスの厚さを強化し、当該車両も交換済みだった
  • 「点」の力に弱い!?強化ガラスの思わぬ落とし穴

東京・渋谷駅に停車中だった東急田園都市線の満員電車の窓ガラスが10日、突如破損した。

クモの巣状にヒビが入り、中央には割れた穴。この神奈川方面行の電車が回送になったことで、帰宅ラッシュ時の渋谷駅はまさに大混雑のパニック状態となった。

ガラスの厚さを強化、当該車両も交換済みだった

夕方から帰宅ラッシュのピークを迎える田園都市線。

11日もドア付近に立つ乗客の姿が多く見られた。

ガラスが割れた時の電車の混雑率は約180%。これは「新聞は折りたたむなど無理すれば読める」という混み具合だという。

東武伊勢崎線と地下鉄半蔵門線との相互乗り入れを行っている田園都市線は、近年、特に渋谷駅の混雑がひどいという。

鉄道アナリストの川島令三さんは「半蔵門線の直通と副都心線の乗客が新宿方面から乗り換えてきますので、非常に混むわけです」とした。

また「鉄道のドアガラスは普通の窓ガラスよりも強くできているので、通常であれば割れることはない」と指摘。

番組が鉄道各社へ取材しても「混雑でドアガラスが割れたケースはない」という回答がほとんどだった。

実は、田園都市線では2016年9月のラッシュ時に、高校生が窓に頭をぶつけてガラスが割れるという事故が発生している。
その際にケガを負ったことから、東急電鉄ではガラスの厚さを3ミリから4ミリに強化。今回ガラスが割れた車両も交換済みだった。

今回ガラスが割れたのは、乗客のバッグがドアに挟まり、それを駅の係員が押し込んでいた時。

この時、係員は窓に触れておらず、割れた破片がホーム側に多く散乱していたことから、内側から何らかの要因で割れたものとみられている。

「強化ガラス」思わぬ落とし穴

では、なぜ窓ガラスは割れたのか?

別の鉄道会社に窓ガラスを提供しているガラス会社に聞くと、鉄道の窓ガラスは一般的な窓ガラスの3倍以上の強度が求められ、もし割れた時も乗客がケガをしないように飛び散りにくく作る必要があるという。

果たして、強化ガラスの強度はどれほどのものなのか。

株式会社コダマガラスによる強化ガラスの強さを調べる実験映像では、バスケットボールを投げると強化ガラスから跳ね返り、石を投げても石の方が欠けるほど、簡単に割れるようには見えない。

この実験で使われているガラスも、鉄道用と同じように一般的な窓ガラスの3倍から5倍の強度がある強化ガラスだ。

しかし、思わぬところに落とし穴があるという。

提供:株式会社コダマガラス

普通のハンマーで叩いても割れることはないが、先端が尖ったハンマーで叩くと意外にも簡単に割れてしまう。

提供:株式会社コダマガラス
提供:株式会社コダマガラス

強化ガラスは面で受ける圧力に強い一方で、点にかかる圧力には弱いという特徴があるという。

株式会社コダマガラス・児玉雄司代表は「強化ガラスの場合は、厚み6分の1以上の傷や欠けが生じると全損します。特に先端がとがった硬いものがぶつかったりして、割れることが、もしかしたらあるかもしれません」と話した。

(「めざましテレビ」12月12日放送分より)

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