車と農産物関税めぐり日米攻防か 貿易協議2日目まもなく

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新たな貿易協議の2日目、日米の溝は埋まるのか。

アメリカ・ワシントンで開かれている、閣僚級による日米貿易協議の会合。

2日目の協議は、まもなく始まるが、1日目の協議後、茂木経済再生担当相は「基本的な立場として、アメリカはバイ(2国間)の交渉を進めたいということがありますし、日本は、TPP(環太平洋経済連携協定)が、日米双方にとって、最善であるというのが基本的な立場」と述べた。

大きな隔たりが明らかになる中、日本には、もう1つ大きな問題がある。

それは、トランプ大統領がちらつかせる、輸入自動車への関税引き上げ。

大和総研は、日本からの自動車や部品の関税が、現在の2.5%から10倍の25%に引き上げられた場合、日本の自動車産業には、年間1.2兆円の影響があると試算している。

第一生命経済研究所 首席エコノミスト・永濱利廣氏は、「日本の自動車産業は、日本経済の屋台骨で、最も裾野が広い産業。日本の経済成長イコール車なので、車の国内生産が減ってしまうと、イコール日本のGDP(国内総生産)が下がってしまう」と述べた。

永濱氏によると、日本では、自動車の生産台数が1%減ると、GDPは4,000億円以上押し下げられ、雇用面でも4,000人以上の人員が削減されることになるという。

そのような事態を避けたい日本に、アメリカ側が今回の協議で持ち出すとみられているのが、アメリカンビーフをはじめとする、アメリカ産農産物に対する日本の関税を引き下げる要求。

日本は現在、アメリカ産牛肉に38.5%の関税をかけているが、11月の中間選挙に向けて、自身の支持層が多い農業生産者を意識して、トランプ政権は、この関税を下げさせ、日本への輸出を増やしたいとみられている。

安いアメリカ産牛肉は、消費者にはメリットがあるが、日本の生産者にとっては影響が懸念されており、牛肉などの関税引き下げには、やすやすと応じられない背景がある。

永濱氏は「あまり極端に、海外の輸入品が入ってくるような措置をしてしまうと、日本国内の農業や畜産業が縮小することにより、職の供給や安定の保障の面でも、ダメージが出かねない」と述べた。

日本にとって、生命線ともいうべき自動車産業を、農産物の関税引き下げとてんびんにかける形で示すことで、譲歩を迫るとみられるトランプ政権。

2日目の協議は、まもなく始まるが、両国の隔たりは大きく、交渉は難航が予想される。