シンプルでスタイリッシュ!洗練された“中国モノづくり”最前線

  • 香港で開かれた電化製品中心のトレードショーに25カ国4300社以上が参加
  • 中国や香港は世界の優れたデザインやアイディアを吸収した製品を出展
  • 中国のモノづくりは、「低コスト」から「スピード開発」にシフト

世界中のメーカーとバイヤーが集まる香港で開かれた電化製品を中心としたトレードショー。
ここで見えたのは中国の“モノづくりの変化”だった。

取材したのはIT雑貨に詳しいRAKUNI代表の東智美さん。 
25カ国4300社以上が出展する見本市には、便利な製品から最新テクノロジーまで様々な製品が並び、世界64か国からバイヤーが訪れた。

健康状態計測器

まずは、指2本をデバイスに乗せるだけであらゆる健康状態を測れるという計測器。
自分で手軽に健康状態をチェックすることができる。

また、こちらはボタンを押すとモーターが作動して簡単に真空パック状態が作れるという便利な製品。 

ボタンを押すだけで真空パック状態に

中国の“モノづくり”の変化

そんな中、αが注目したのは中国や香港の中小企業が手がけた製品。  

香港の企業が展示していたのは、“デジタル棚札”。 
表示を時間で変えることができるので、小さな画面でより多くの情報を消費者に伝えることができる。 
デジタル棚札はパソコンで一括管理されていて、 例えば、ある決まった時間に一斉に値段表示を変えたり、値段と商品情報を交互に表示することも可能だ。

香港の企業が展示していた“デジタル棚札”

そして、中国の企業が出展していたのは、“充電機能付きスピーカー”。
スピーカーの上部が非接触充電台になっていてiPhoneなどのデバイスが充電できる。
     
空きスペースをうまく利用した製品に加え、何より、注目すべきはこのデザイン性。  
シンプルでスタイリッシュ、色使いも洗練された製品は、この他にも中国や香港の中小企業から数多く出品されていた。

中国の企業が出展していた“充電機能付きスピーカー”

このデザイン性の向上の背景となっているのが、中国の“モノづくり”の変化だ。

世界の優れたデザインやアイディアを吸収

IT雑貨に詳しいRAKUNI代表の東智美さんはこの変化について、 
「1つは3Dプリンターや安価な小型コンピューター、モジュールが非常に手に入りやすくなったことにより、エンジニアの知識が少しあればプロトタイプが簡単に作れるようになりました。
それに加えて、中国の工場はここ6~7年で世界中からの発注を受けて、世界の優れたデザインやアイディアを吸収し、中国の工場そのもののモノづくりが洗練されていっています」 と話す。

IT雑貨に詳しいRAKUNI代表の東智美さん

アップルやソニーなどの洗練された製品を作り続けているうちに、中国の企業自身が技術とセンスを吸収しているという。 

『世界の工場』としてその地位を確立してきた中国は今後、世界の流行を発信することになるかもしれない。

「低コスト」から「スピード開発」にシフト

森田章氏

経営コンサルタントの森田章氏は、
「中国のモノづくりの強みは、2005年ごろから低コストを武器に『世界の工場』になっていったわけだが、近年生産コストがどんどん上がっていって、4年前のボストンコンサルティングの調査だと、アメリカの生産コスト100に対して、中国は96とほとんど差がなくなってきている」と話す。

その上で、「中国のモノづくりの強みは、低コストからスピード開発に移っていった。商品の登場サイクルを早くするために外注を進めていくところがあり、特に香港に近い深センでは設計すら外に出すようなことになっていて、モノづくりをしないメーカーが急増している」と指摘する。

(「プライムニュース α」12月5日放送分)

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