メダルに変身! 「都市鉱山」

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東京オリンピック・パラリンピックのメダルを「都市鉱山」、つまり家庭や企業でいらなくなった電気製品から作るプロジェクトが今どこまで進んだのか、フォーカスします。

栃木県のとある工場。

毎日およそ4トンの古い家電が運び込まれている。

使わなくなった携帯電話や古くなった炊飯器、こうした小型家電が、東京オリンピックのメダルになる。

捨てられた小型家電に含まれる金属からメダルを作ろうというプロジェクトだが、日本のリサイクル技術を駆使した、史上初めてのこの取り組みは、果たして成功するのか。

メダルは金、銀、銅あわせておよそ6,000個作る予定で、必要とされる金属の量は、金10kg、銀1.2トン、銅は0.7トン。

都内に住む田邉さん夫婦。

ずらりと並べられたのは、携帯8台にパソコン、コードなど。

プロジェクトに協力する田邉久子さんは、「『こんなのあった!こんなのあった!』みたいな感じで」と話した。

これらを宅配便を使って、プロジェクトに提供するという。

プロジェクトに協力する田邉寿生さんは、「こんな身近なことでね、一大イベントの東京オリンピックに間接的にでも参加できるっていうのは、非常に喜ばしく思いました」と話した。

田邉さんのお宅から提供された品物から、どれだけの金属が集められているのか。

一般的なデータで試算したところ、金が1グラム、銀が3グラム、銅が250グラムという結果になった。

役所など、全国およそ1万カ所に設置された回収箱以外に、都は、宅配便による回収の対象を企業にも拡大。

さらなるペースアップを図っている。

2019年3月末までに迫った回収期限。

これまでの回収量について小池都知事は、「今、まだ集計の途中でございますので、数字的にはお答え、この場ではできかねますけれども、着実に進んでいるという認識を持っております」と述べた。

日本では、毎年65万トンもの小型家電が捨てられ、その中には、844億円もの貴重な金属が眠っているといわれている。

都市鉱山からメダルを作ることの意義について、リサイクル業者の担当者は。

NNY株式会社・大川文康課長は、「日本は資源がない国なので、『捨てるもの』から資源の確保をするということは、すごく大事なことだと思います」と語った。

都市鉱山はどれくらいの価値があるのか、リサイクル業者によると、例えば1トンの金鉱石を掘り起こして金を回収するやり方だと、大体3グラムから30グラムの金しか回収できないが、都市鉱山からは、同じ1トンあたりで、およそ300グラムの金が取れるという。

単純計算で、効率が10倍ほどいいだけではなく、より周辺環境への負荷も軽いという。

このメダルプロジェクトは、リサイクルへの意識を高めてもらうことも目標としている。

都市鉱山を眠らせるか、生かせるか、1人ひとりの心がけにかかっているといえそう。