忘年会シーズン到来! 日本酒にも“ストロング系”が波及…おすすめの飲み方を聞いた

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  • アルコール度数高めの“ストロング系”が日本酒にも波及
  • その狙いを菊正宗酒造、黄桜、沢の鶴に聞いた
  • 黄桜「炭酸割りもおすすめしたい」

師走に入り、平成最後の年越しまで1カ月を切った。今年1年をねぎらうための忘年会に参加することもこれから多くなることだろう。

いろんなお酒を飲む機会があると思うが、その一つ、日本酒に今、缶チューハイで火が付いたアルコール度数高めの“ストロング系”が広がりを見せている。“ストロング系”は手軽にすぐ酔えるということでも人気だが、日本酒の酒造会社が相次いで発売したのだ。

今年9月、菊正宗酒造が17度以上18度未満の「菊正宗 濃い辛口パック」、黄桜が17度の「黄桜 ストロングドライ」、沢の鶴が18.5度の「米だけの酒 純米原酒生貯蔵」を、同時期に商品化している。

チューハイやビールに比べて元々アルコール度数が平均15度と高めの日本酒。なぜさらに度数の高い日本酒を発売したのか? 各社の担当者に聞いてみた。

“ストロング系”の日本酒を発売した各社の狙い

――度数が高い日本酒を発売した狙いは?

菊正宗酒造:
食の多様化もあり、さらに高い度数のバリエーションを加えることにより晩酌の楽しみのバリエーションを増やしました。近年では「氷を浮かべて」日本酒を楽しむスタイルも増加しており、氷を浮かべても薄くならないような酒質設計もお客さまからの要望がありました。

黄桜:
缶チューハイなどのRTD(フタを開けてすぐ飲める飲料)やビール類におけるアルコール度数の高い商品の市場拡大が進んできているのに伴い、「ストロング」という言葉の浸透とともに、「飲みごたえ」のあるお酒への嗜好が高まってきていると同時に、消費者の高アルコールのお酒への抵抗感も和らいできていると考えられます。

一方で、和食への高い関心が続いている中、食事に合う日本酒への期待感は高まっていると推測し、新たなタイプの日本酒を投入することで、選択肢の幅が広がると考えました。


沢の鶴:
「米だけの酒 純米原酒生貯蔵」は度数を高めているのではなく、しぼった後に一切の加水をしない「原酒」となります。「高アルコール」というカテゴリーももちろん意識しておりますが、「本格的な日本酒」を手軽に飲みたいユーザーに発信した純米酒の原酒です。

左から「菊正宗 濃い辛口パック」「黄桜 ストロングドライ」「米だけの酒 純米原酒生貯蔵」

――お酒の特徴は?

菊正宗酒造:
日本酒パックは通常13度~15度ぐらいが主流なのでかなり飲みごたえがあります。本商品は特許取得のUMAMI製法を採用しており、ペプチドを多く産生させる「コクミα酵母」を使用することで、苦みや酸味を抑えてすっきりとした後味を実現しております。

黄桜:
アルコール度数は17度のストロング仕立てとしており、日常的に飲酒をされる、比較的お酒に強い方にもご満足いただける“ガツンとハードな飲みごたえ”のお酒です。濃厚な味わいの原酒と、黄桜独自の辛口原酒を絶妙に調合することで、奥行きのあるしっかりとした味わいをもちつつ、後味にベタつきを感じさせない、キレのあるシャープな辛口に仕上げました。

沢の鶴:
この商品は、醸造アルコール等を添加していない純米酒の「原酒」となります。通常しぼった後に加水をして、アルコール度数を14~15度程度に調整しますがこのお酒はしぼった後に加水せず、18.5度を実現しています。

伝統的な製法で米の旨味を最大限に引き出す「生酛(きもと)造り」で仕込み、さらに「生」のままで低温貯蔵し、詰口直前に一度だけ加熱処理をした「生貯蔵」タイプなので、生酛由来の米の旨味を活かした原酒の濃醇な味わいでありながら後味がすっきりしています。

「炭酸割りもおすすめしたい」

――これからは忘年会シーズン。どのように日本酒を楽しいでもらいたい?

菊正宗酒造:
くれぐれも飲み過ぎには注意していただきたいです。平成最後の忘年会を楽しく過ごしていただくシーンの中で菊正宗があれば幸いです。

黄桜:
しっかりとした味わいを持たせつつ、キレのあるシャープな辛口に仕上げておりますので、是非食事とともにお楽しみ頂きたいと考えております。素材の旨みを活かしたあっさりとした料理から、しっかりとした味付けの料理まで、さまざまな料理との相性の良さを感じて頂けると思います。また、ストロングな特性を活かして、炭酸割りとしてお楽しみ頂くこともお勧めしたいと思います。

沢の鶴:
日本酒は温度や飲み方、一緒に食べるおつまみなどで味わいが変化します。色々な飲み方、料理との相性などを楽しみながらお酒を飲んでいただきたいと思います。また、日本酒と同量の「水(和らぎ水)」を口にすることをおすすめします。口の中をリフレッシュしてお酒やお料理をおいしくするだけでなく酔いを和らげたり、飲み過ぎを防ぐ効果があります。


“ストロング系”の日本酒発売の意図は各社様々なことが分かった。なお、消費者の反応は各社とも好評だという。

師走は何かと飲酒をする機会が増える。“ストロング系”は度数が高い分、飲みすぎは特に注意なので「盛り上がってつい…」とならない程度に、楽しく味わってほしい。

画像提供:菊正宗酒造、黄桜、沢の鶴

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