金八先生も涙…“渡鬼”ファミリーに広がる悲しみ “芸能界の母”赤木春恵(94)さん死去

  • 女優・赤木春恵さんが心不全のため94歳で死去
  • 「金八先生」「渡鬼ファミリー」も悲しみの声
  • 芸能界の母と慕われ 世界最高齢で映画初主演も 

女優の赤木春恵さんが11月29日朝、心不全のため入院先の病院で亡くなった。94歳だった。

3年前、自宅で取材に応じ“人生の集大成”にさしかかった思いを語っていた女優の赤木春恵さん。

赤木春恵
やっぱり私なんかも人生終わる亡くなる時に“あの人は優しい いい人だった”っていうイメージをもらって私はこの世をおさらばしたい

戦前の1924年に旧満州で生まれた赤木さんは1940年に松竹に入社し女優デビュー数々の映画、ドラマ、舞台などで存在感のある役柄を演じてきた。

Q:女優の道は自分の希望で?

赤木春恵:(1984年3月)
まず最初はね。入ったきっかけは、自分が希望して入ったわけですけど、決して華やかなものに憧れてとか、そういうもので入ったんじゃないですね。行きがかり上、それが自分にとって1番いいと思って入りましたけれども…

「金八先生」が語る赤木校長の褒め言葉

赤木さんのはまり役と言えば1979年に始まった「3年B組金八先生」の校長役。主演を務めた武田鉄矢(69)さんが赤木さんとの思い出を明かした。

武田鉄矢
本番ならいざ知らず、リハーサルで泣いてくださるんですその泣いている赤木校長を見ているだけで泣けてくるんですよね。それでリハーサルが終わった直後に、赤木校長がため息交じりにまた「あなた偉いね」っておっしゃるんですよね、力を全然抜かずにリハから泣いている私のその態度を非常にこう褒めてくださって、うれしかったですね。赤木校長のお褒めはいくらでも、その手の思い出が校長にまつわっていくつも流れてきます

「渡る世間は鬼ばかり」ファミリーが語る赤木さんの姿

そして当たり役となったのは、橋田壽賀子さんが脚本と手がけた大ヒットドラマ「渡る世間は鬼ばかり」。

中華料理店「幸楽」の女将を務め角野卓造さん演じる息子の嫁、泉ピン子さんを“イビる”姑役は、はまり役となった。

赤木春恵:(2015年7月)
最初に(渡鬼)の台本貰った時は普通の姑役でしたけどね途中から段々段々激しくなっていくというイメージでしたから。でも、それもお姑さんの立場から言うと正論なんですよね。私はそう思って演じてました。大昔ですけども、娘が出産する時なんかでもね。ちょっとお手伝いさん頼もうかなんて思っても「あそこのお宅は嫌だ」って。テレビの姑の役がキツイので よっぽど私がひどい役者だと思っているのかもわかりませんね

ドラマのプロデューサーを務めた石井ふく子(92)さんは29日、自身が演出を務める朗読劇の会見に出席し、悲しみの声を寄せた。

石井ふく子
この世界で「ママ」って言っているのは赤木さんだけなんです。ですからもう五十何年ご一緒にお仕事してましたんで、今朝5時過ぎに電話をいただいて、そんなバカなことがあるのかなと思って…赤木ママのお話をするのはちょっとつらいんです

また渡鬼の脚本を手がけた橋田壽賀子(93)さんは…

橋田壽賀子
信じられない気持ち。一緒に年をとっていくものと思っていました。今は仲の良かった森光子さんをはじめ色々な方と天国でお会いになられていると思います。いつもニコニコしていらした。亡くなっても幸せに暮らしていると思います。みなさんと楽しくやってくださいね

その赤木さんに“イビられる嫁”を演じてきた泉ピン子(71)さんは…

泉ピン子
「おんな太閤記」から「渡る世間」まで、全てご一緒でした。ママと呼ばれて皆さんから愛されていました。姿が見えないようで、どうしてるのかと思っていました。作品が思い出です。再放送で元気な姿を見ていました。心からお悔やみ申し上げます

赤木さんの息子を演じた角野卓造(70)さんは…

角野卓造
本当の母親のような存在でした。テレビはもちろん、舞台の時にはいつも赤木ママの楽屋でご飯を食べさせてもらったり、優しく気にかけてくださいました。できの悪い息子で申し訳ありませんでした。心よりご冥福をお祈りいたします

またピン子さんの妹を演じた中田喜子(65)さんは…

中田喜子
1年位前だったでしょうか元気でいらしたので。赤木さんの存在感というのは芸能界では大きい存在だったと思うんですね。やはりさみしいです。もっともっと色んなことを教わりたかったなって赤木さんに…

同じく“渡鬼”で共演した藤田朋子(53)さんも…

藤田朋子
「いいのよ。」柔らかな声で言う赤木ママの口癖。かわいらしく美しい女優さんとしての思い出が残る赤木さん…いかに長く演じ続けられるのかを、その生き方で伝えてくださった。ありがとうございました

世界最高齢88歳で映画“初”主演しギネス記録にも

2013年映画「ペコロスの母に会いに行く」では88歳で撮影に挑み、初主演も務め、世界最高齢で映画初主演した女優としてギネス世界記録に認定された。

その赤木さんに3年前フジテレビのカメラが赤木さんを自宅で取材した際は…

赤木春恵
女優を続けたいとは今思っておりません。(今が)幸せです。もう十分です。あんまり役に立たない年寄じゃなくて、例え1つでもいいから役に立つ年寄でいたい、それで喜ばれていたいというものは自分の中にありますけどね…

女優としての人生に幕をおろし、表舞台から姿を消した赤木さん。この年の9月、自宅で転倒し左足大腿部を骨折。もともと悪かった足を骨折したことで、介護施設と自宅を行き来する生活となった赤木さんをさらに襲ったのが「パーキンソン病」だった。赤木さんは前向きに闘病生活を続けていたという。

“芸能界の母”と慕われ…

赤木さんの長女でマネージャーの野杁泉さんが29日思い出を語った。

野杁泉
すごく幼い時はちょっと嫌だったんですね、自分以外の人が「お母さん」って言ったり「ママ」って言ったりすることに。幼い時は抵抗があったんですね。でも自分が年を重ねていくごとにそれがすごくありがたいとしか思えないことに変わっていって、それをいっぱい積み上げてくれましたしね。それは本当に幸せなことだったと思うし、「ママ」って「お母さん」って呼んでくださった方みなさんに感謝です

多くの俳優仲間から“芸能界の母”と慕われていた赤木さん。大河ドラマ「おんな太閤記」で共演した西田敏行(71)さんは…

西田敏行
赤木春恵さんは秀吉の母、私は秀吉を演じました。あの時感じたおっかさまの優しく柔らかな土の匂い、天下人となった倅にも容赦なく叱る、本当にチャーミングで可愛い母でした。赤木春恵さん。おっかさま。出会えたことに感謝します。そしてありがとうございました

赤木さんのお通夜は12月3日。告別式は4日に営まれる。

(プライムニュースイブニング11月29日放送より)

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