「これはひどい…」ゴーン容疑者“解任”取締役会の内幕

  • ルノー出身の2人は「情報が十分にない。事実を教えてくれ」
  • 「待った」をかけるつもりが、解任を了承せざるを得なかった
  • 後任の会長人事は、現在の取締役の中から候補者を提案

全会一致で決まったゴーン容疑者の会長解任。4時間にわたる取締役会の内幕が明らかになった。

22日、午後4時過ぎから始まった日産自動車の臨時取締役会。場所は横浜にある本社ビル内の会議室。

私物化の実態に「これはひどい」

複数の日産関係者によると出席した取締役はゴーン容疑者とケリー容疑者を除く7人。そのうちルノー出身の2人はフランスからテレビ会議で参加した。
取締役会は、ゴーン容疑者らの不正の実態に関する内部調査の結果説明から始まった。

その際、ルノー出身の2人は、「情報が十分にない。事実を教えてくれ」と強く主張。

これに対し、調査担当者は実際の帳簿類のコピーを示しながら不正の手口を細かく説明した。調査結果が示していた私物化の実態には異論を挟む余地がなく…「これはひどい。

そして、4時間近くに及んだ会議終盤。ゴーン容疑者の会長解任などの提案について賛否を求められると…
異議なし。
ルノー出身の2人の取締役を含む全会一致でゴーン容疑者の会長職解任が決まった。


今回の取締役会について、自動車評論家の国沢光宏さんは「ルノー側は最初はゴーン容疑者の会長職解任に対して『待った』をかけようとしたようですけど、あまりにもやっていることが厳しかったので、了承せざるを得なかったということらしいです。ルノーの会長職解任も確実だと思います。」と語る。


後任の会長人事は、現在の取締役の中から提案

ゴーン容疑者が全幅の信頼を置いていた“ゴーンチルドレン”の1人西川広人社長は、取締役会を終えて「厳しい状況だが一歩、少し進んだかなというのが実感です。」と語った。

後任の会長人事については、今後現在の取締役の中から候補者を提案し、年内にも開かれる次の取締役会で決まる見通しだ。

揺れに揺れる日産の今後についてフジテレビ経済部の智田裕一解説委員は、「有価証券報告書という、企業が投資家に開示する重要な資料がウソだったということについては、ゴーン容疑者以外の経営陣にも責任があると言えます。
企業統治の立て直しに向け、この先の経営を誰がどう担っていくのか、日産は大きな課題を抱えています。」と指摘する。


ポイントは株主総会

倉田大誠キャスター:
日産が臨時取締役会でゴーン容疑者を会長職から解任して単なる取締役とし、次期会長は現在の取締役の中から選出するとしました。ポイントはどこでしょうか。

反町理キャスター:
ゴーン、ケリー両容疑者がいない取締役会を舞台に日産はルノーの影響をどれくらい薄い新体制を作れるか。ポイントは株主総会です。

元東京地検特捜部の若狭弁護士によりますと、「日産側は株主総会で両容疑者を取締役からも外す提案をするだろうが、43%以上の株を持つルノーは2人を外すと同時に新たにルノー系の新取締役2名の選出を求めるだろう」としています。

「そうなると、取締役の選任・解任が可能な株主総会の緊張感が一気に高まります。なぜならば、取締役会の構成が会長人事や会社の大方針を決めることになるからですが、ルノーによる日産の持ち株比率は43%を超えています。過半数を得るためには多数派獲得競争が展開される可能性が出てきます」と若狭弁護士は指摘します。

日仏両国政府の思惑も絡んでこの問題は大変難しい局面に差し掛かっています。


(「プライムニュース イブニング」11月23日放送分より)

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