西日本豪雨で被災したコメを救う倉敷の“甘酒”

カテゴリ:ビジネス

  • 7月に日本を襲った西日本豪雨は農作物にも大きな被害を残した
  • 例年と同じように有機米を育てていた農家も豪雨で冠水、今年は「有機米認定」受けられず
  • 窮地の農家を救ったのは、パートナーの食品会社だった

豪雨で“有機米”認定受けられず

7月に日本を襲った西日本豪雨。農作物が収穫できなくなったり格付けが落ちるなどして農家も打撃を受けた。倉敷市庄地区の専業農家、山﨑正人さんは農薬に頼らずに育てる「有機米」の栽培を合わせて約950アールで続けている。しかし今年は暗雲が立ち込めていた。

多くの田が水に浸かった7月の西日本豪雨。
甚大な被害を受けた倉敷市真備町から10㌔ほど離れた場所にある山﨑さんの田んぼも冠水し有機米の認定を受けられなかった。普通のコメと同じ扱いになるため、買取価格も3分の2に下がってしまうのだ。

山﨑農園 山﨑正人さん:
「普通のコメとしてしか販売できない。そうなってしまうと収入も3分の2に減ってしまう
(取引先)何社かからはキャンセルの連絡が来て、その時は有機栽培をやめる、農業自体をやめてしまわないといけないのかなと思っていました」


復興甘酒で被災したコメを救済

そうした農家の支援に乗り出したのが甘酒などを製造する 倉敷市の食品メーカー、マルクラ食品。ロングヒット商品は有機米のみを使った甘酒。山﨑さんはその原料となる有機米の岡山県内唯一の仕入先でマルクラ食品は普通のコメの1.5倍の値で買い取っていた。

付き合いの長い農家からコメを買い叩くことはできない。かといって普通のコメを今まで通りの値段で買い取ることもできない。そこで考えたのが、「復興支援のブランド」として甘酒を売り出す試みだった。
山﨑さんのコメで作った甘酒を「復興支援ブランド」の新商品として売り出す。
「復興支援ブランド」として有機米を使わない商品より“高い商品価値”を確保することで普通のコメと有機米の中間の価格で山﨑さんからコメを買い取ることができる。

このアイデアの提案を受け農家の山﨑さんは
山﨑正人さん:
「皆さんの応援で農業をやれてるということが分かって、いくらか収入は減るが、それでも頑張って農業を続けていこうと(思える)」

マルクラ食品 岡田康男 専務取締役
「真備町のように甚大な被害のところ以外も、こういう被害が残っている部分もあるので、そういうところを(取り組みを通じて)多くの人に知ってもらいたい」

被災した農家を救う復興支援甘酒。12月中旬にも首都圏の店やHPなどで販売される予定だ。

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