空港でスマホをかざすだけ!“無料SIM”でつかむインバウンド市場

  • 「WAmazing」が中国・香港・台湾の観光客を対象に無料のSIMカード
  • アプリでホテルを予約すれば、最大15日間日本滞在中の通信料が無料に
  • 航空や家電業界などとの連携で、訪日外国人旅行者のビッグデータ取得

空港で無料のSIMカード

過去最速で2,000万人を突破し、右肩上がりの訪日外国人旅行客。

そんな中、成田空港に外国人旅行客が集まる一角に不思議な機械がある。

無料のSIMカードが受け取れる無人受け取り機

スマートフォンをかざすと、受け取り口から出てきたのは、白い小さな箱。
入っているのは、SIMカード。

SIMカードが入っている箱

利用者は、あらかじめ出発前に、専用の無料アプリをダウンロードし、取得したQRコードを空港でかざすと、無料のSIMカードが受け取れるという仕組み。

500MBまで通信料が無料で、専用アプリで観光情報を見ることやホテル予約が可能になる。

WAmazingのサイト

台湾からの旅行客は、
台湾人にとってネットが無料になる。日本だと、制限された状態でしかネットを使えないから

香港からの旅行客は、
無料だから2回目よ、使うのは。とても助かります」と話す。

このサービスを提供するのは、「WAmazing(ワメイジング)」という会社。
2017年3月に行われたスタートアップ向けのプレゼンテーションコンテストで、最優秀賞に輝いた。

スタートアップ向けのプレゼンテーションコンテスト(2017年3月)

情報提供や予約機能を提供

サービスを立ち上げた理由について、WAmazing・加藤史子代表は、
アジア各国のスマホ普及率が一気に上がり、日本に来てからもスマホを使いながら旅行するという時に、ネットが使えないのは致命的な問題。情報提供や予約機能を提供できれば、ビジネスとして双方にとってうれしい状態にできる」と話す。

無料でSIMカードを提供し、企業と外国人旅行客を結び付けるこのサービス。
例えば、ホテル予約をWAmazingのアプリで行えば、利用者は最大15日間、日本滞在中の通信料が無料にWAmazingには、ホテル側からの手数料が入るという仕組み。

訪日外国人旅行者のビッグデータ

ほかにも、航空チケットを予約すると無料で使える通信量が増えるキャンペーンや、家電量販店での買い物の割引など、企業との連携は拡大している。

企業側のメリットは売り上げだけでなく、膨大な数の訪日外国人旅行者のビッグデータが得られること。
例えば、セブン - イレブンとのキャンペーンでは、無料で菓子を配るサービスをきっかけに、外国人旅行客の「ついで買い」の消費行動を知ることができる。

11月15日現在、無料のSIMカードが受け取れる空港は、国内で20カ所に拡大。
今は中国・香港・台湾を対象にしたサービスだが、無料SIM配布の対象となる国や地域も、今後、拡大していく計画。

無料SIMカードが受け取れる空港

WAmazing・加藤史子代表は、
世界中から来てもらえるお客に、『日本にもっとこういうところがあるよ』、『ここからなら簡単に予約できる。手配できる』というのを、広めていきたい」と話す。

WAmazing・加藤史子代表

無料SIMは、あくまでもマーケティングの手段だと語る加藤代表。
訪日外国人と日本企業を結び付ける取り組みは、さらに発展するとみられる。

NewsPicks最高コンテンツ責任者の佐々木紀彦氏は、
「リクルート出身の加藤史子代表のように、ビジネスやテクノロジーに詳しい方が観光産業に入ってくることが非常に重要。今の観光産業は国内のシニアマーケットが大きくて20兆円ぐらいあるが、今後は、インバウンド需要が伸びているので大きなビジネスチャンス」と指摘する。

(「プライムニュース α」11月15日放送分)

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