“立ち読み”ならぬ“寝読み”もOK!リアル書店の「秘策」に密着

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  • ネット通販などの台頭で年々、売り上げが下がる「リアル書店」
  • 香川で書店に“お泊り”して朝まで読書できるイベントが開催された
  • 一晩で、ひとは何冊本を読むことができるのか?

秋の夜長の読書イベント

10月3日、香川県高松市の商業施設、瓦町フラッグに入るジュンク堂書店が、秋の読書週間に合わせて閉店から開店までの夜の店内に宿泊して読書を楽しんでもらうイベントを中国・四国地方の店舗で初めて企画した。この書店は専門書を中心に約80万冊を販売、売り場面積は3000平方メートルを超える大型書店。

今回のイベントの開催について店長の高崎立郎さんはこう語る。
「閉店後の大型書店に1泊して徹夜で本を読んでもらえればと思い企画しました」          

この日は通常通り夜8時に閉店。午後9時前、抽選などで選ばれた本好きの6組12人が、店内に入ってきた。

まずは「寝床」づくりから…

その後、店員からイベントの説明を受け、いよいよ「お泊り読書会」がスタート。
参加者は、本を探す前に、まず思い思いの場所に寝床作りから始めます。

親子で参加した母娘は、今回のイベントに参加した理由をこう語る。

母:
「本が好きなので新しい本をいっぱい読みたい。夢のようですごいわくわくしています。」

高校生の娘:
「ミステリーや青春小説が好き 今、受験勉強もありその息抜きで楽しみたい。」

イベントの参加者の中にはこの大型書店が入るビルを所有する会社の社長の姿も。
高松琴平電気鉄道 真鍋康正社長:
「普段は忙しいのでゆっくり本屋に行く機会少ない。じっくり読める分厚めの本を読もうと思う。安部公房さんの短編集やブルガリア文学とか(ビジネス書とかは?)ビジネス書は読まない…」

何時まで本を読む?

日付が変わって、深夜1時 まだ、参加者は、床に寝転んだり、本棚にもたれたり思い思いのスタイルで読書を楽しんでいる。

深い時間になると、息抜きでボードゲームを楽しむ参加者も。

午前3時に店内の一部が消灯すると眠気に勝てなかった人もちらほら出てきた。

母親と参加している女子高校生は就寝前にこのイベントをSNSで発信。
「こんな感じで上げました.読もうとしている本と、寝転んだ風景を写真で。これまでに1500回くらい見てくれている」      
SNSで発信力もあるユニークなイベント。書店からすると店の魅力をアップさせ、集客につなげる狙いがある。

民間の調査会社、東京商工リサーチによると、ここ最近インターネットメディアの台頭や、流通形態の多様化で書店の売り上げは右肩下がり。業界大手の丸善ジュンク堂書店では、こうしたイベントを全国で行い、店の魅力アップにつなげる考えだ。

ジュンク堂書店高松店 高崎立郎店長は、今回のイベント開催意義をこう語る。

「業界全体が右肩下がりで厳しい状況は続いている。ネットでは体験できない体験をしてもらい本屋に足を運んでもらい発見をしてもらいたい」

一晩で何冊読めた?

翌朝、午前7時 参加者にモーニングコーヒーが振る舞われた。
参加した人々は一晩で、いったい何冊の本が読めたのだろうか?
一晩で5~6冊読んだ人が多かったようだ。参加者の感想は…
「日常とは違う空間で面白かった」
「本屋が前より楽しい空間になった」 
「楽しかったテントの中で娘とさらに本屋さんでビックリするような経験ができて一生忘れない」
それぞれの記憶に残る書店での宿泊イベント。
秋の夜長のユニークなイベントは、書店の魅力アップになったようだ。

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