中間選挙はどうなる? アメリカを目指す7000人の移民の背景に進歩派の資産家の影

カテゴリ:ワールド

  • アメリカを目指す移民は160人から7000人に膨れ上がった
  • 民主党も共和党も移民を歓迎せず、対応に苦慮している
  • 様々な憶測が流れる中、“ある資産家”の関わりが取り沙汰される

アメリカを目指す「移民キャラバン」

米国を目指す7000人の中米の移民集団が北上中で、その取り扱いが米国の中間選挙に大きく影響しそうだ。

「移民キャラバン」とも呼ばれるこの移民集団、10月12日にホンジュラスのサンペドロスーラを出発した時は約160人だったが、その後グアテマラを通りメキシコを北上してゆく過程でどんどん参加者が増え今や7000人余りに達したという。さらに、エルサルバドルから別の移民集団が北上中と伝えれれ、米国は移民の津波に見舞われる形になっている。

共和党も民主党も歓迎しない“移民集団”

国境に向かう兵士ら

これに戸惑っているのがトランプ大統領で「入国を阻止する」と5200人の兵士を派遣たが、万一流血の惨事になれば世論の非難を浴びるのは目に見えているし、さりとて入国を認めれば移民制限の公約に矛盾することにもなる。

「この移民集団の背後には民主党がいる」と矛先をかわそうとしたが、その民主党も移民の大集団の入国を認めることは米国民の感情を逆なでしかねないので、対応に苦慮している。

民主党のペロシ下院院内総務は「共和党は移民問題を(民主党が有利な)健康保険問題とすり替えようとしている」とコメントを発表して党内を引き締めている。

共和党も民主党も歓迎しないこの移民集団は、いったい誰がこの時期に何のために計画したのだろうか。

根強い憶測が流れる“ある資産家”の存在

さまざまなな憶測が流れる中で、最も多いのが有数の資産家で進歩派で知られるジョージ・ソロス氏の関与だ。ソロス氏はその資産を人権擁護の運動に注ぐことを躊躇せず、特に移民の自由化推進者として知られる。
すでに欧州では中東やアフリカからの移民の保護団体に多額の資金を提供していると言われ、ハンガリーでは移民に反対する政党が「ストップ・ソロス」を標語に選挙を戦うようなことにもなっている。

ジョージ・ソロス氏HPより

ソロス氏は、今年4月に今回と似たような、しかし小規模の中米からの移民集団が組織された際に背後で資金を提供していたとされていた。今回も同氏が関わっている憶測は根強い。
そして「この時期に何のため」だが、中間選挙で米国民の政治への関心が高まっている折に集団移民が問題化すれば、米国政府の妥協的な対応を引き出し移民自由化の突破口を開く狙いがあるとも考えられる。

とすれば、この集団移民は一過性のものではなく、欧州のように移民集団の流れが絶えず米国国境に迫ってくるということになるのかもしれない。
いずれにせよ、中間選挙の投票日に向かって米国国境の緊張は高まるのは間違いなく、選挙の行方を左右しそうだ。

(執筆:ジャーナリスト 木村太郎)

(イラスト:さいとうひさし)

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