【単独直撃】習主席との会談控え…安倍首相が示した日中の「新たな3原則」とは?

  • 中国を訪問中の安倍首相 習主席との会談前インタビュー 
  • 今後の日中関係における「3つの原則」を提示
  • 一帯一路構想には「国際スタンダードに則った協力を」

今後の日中関係は?安倍首相を単独直撃

7年ぶりの安倍総理の公式訪中で、協力をアピールする日本と中国。
アメリカとの貿易戦争が激化する中、中国には日本との関係を改善し、経済面での協力を強化したい意向があるとみられている。

今後の日中関係はどこへ向かうのか。
習近平国家主席との会談を間近に控えた26日午後、安倍首相を単独直撃した。

日中関係の「3つの原則」とは?

反町キャスター:
まず伺いたいことなんですけど、所信表明でも、今日の李克強首相との会談においても、総理は日中関係は新たな段階に押し上げていくんだとおっしゃっています。
そして、これからいよいよ習主席との会談に臨むわけですが、この会談の狙いはどこに置いていらっしゃいますか?

安倍首相:
まず日中関係は、今年の5月に李克強首相が中国の国民総理としては8年ぶりに訪問され、日中関係は正常な軌道に戻ったということを確認し合いました。
25日は李克強首相と少人数で夕食会を共にし、そして、26日、首脳会談を行い昼食会を共にし、大変率直な議論を行うことができたと思います。

その際、李克強首相と今後の日中関係の道しるべとも言える3つの原則を確認しました。

第1に「競争から協調へ」。

第2は「お互い協力のパートナーとして脅威とならない」。

第3は「自由で公正な貿易体制の発展」。

この3つの原則のもと、まさに日中両国が世界の平和と安定のために貢献をしていこうと確認したわけであります。

日中関係というのはさまざまな問題や課題もありますが、こうした大局的な観点から両国関係を発展させていくということで習近平主席とはまさに、本音でしっかりと話し合っていきたいと思います。

目指す経済連携の形とは?

反町キャスター:
「経済関係を進める、深める」というお話がよく聞こえてくるんですが、一帯一路構想そのものに日本が積極的に関わっていくことへの懸念も一部にはあります。
その日中関係においてどういう経済連携を目指すのか。そこにおける日本はどういう役割を果たしていくのか、具体的なビジョンを教えていただけますか。

安倍首相:
一帯一路については、日本も含めて国際的にさまざまな懸念があることは事実です。
「はたして、対象国・第三国の本当に利益になっていくんだろうか」ということもあります。その開放性についてもさまざまな議論があります。
そこで、中国側と第三国協力フォーラムというものを開催して「国際スタンダードに則って協力していこう」ということで完全に一致することができました。

ご承知のように、日本はアメリカとともに自由で開かれたインド太平洋構想を提唱してきました。今、このインド太平洋地域には膨大なインフラの需要があります。
そうした中において協力していく上で大切なことは、先ほども申しました開放性、透明性、経済性、そして対象国の財政健全性も大切であると。これがまさに国際スタンダードですね。
この国際スタンダードにかなうものであれば、日本と中国が協力をしてインド太平洋地域の第三国の発展を支援していくために、インフラの協力を行っていくことができると思います。

 むしろ、こういう考え方で協力をしていくことがその第三国、対象国あるいは地域、世界の発展・平和繁栄にも資すると考えています。

日本が自由で開かれたインド太平洋という考え方のもとに中国と協力していくことが、より地域の発展につながっていくと思っています。

長期的な日中関係をどう考える?

反町キャスター:
最後の質問です。来年の習主席の来日も視野に入れた今回の訪中だと思うんですけれど、総理は「課題もあるけれども、大局的な関係を」とおっしゃいました。どういう日中関係を視野に入れての今回の訪中になっているのですか?

安倍首相:
第1次政権の際に私が中国を訪問し、戦略的互恵関係のもとに両国関係を発展させていくということで一致してきました。
それはどういう考え方かといえば、中国は日本にとって最大の貿易相手国。そして日本は中国にとって2番目の貿易相手国であります。いわば、経済的には切っても切れない関係であると同時に、非常に大きな分野において共に利益を共有していると言ってもいいと思います。

そういうことを念頭に置きながら、一方で隣国であるがゆえにさまざまな問題・課題もありますが、お互いにそれをマネージし合いながら基本的な関係を棄損しないように、悪い影響を与えないように努めていくということが、戦略的互恵関係の基本的な考え方であります。

両国が地域や世界の平和と繁栄に責任を共有しているという認識を持ち、国際社会は、そういう良好な日中関係によって、より平和で安定した世界になっていくという中において、日中関係が正常な軌道に戻り、発展していくことを望んでいるわけであります。

正常な軌道に戻り、新たな段階に押し上げていくということ、「新たな段階」というのは日中が協力をして国際スタンダードのもとにさまざまな分野で協力をしていく、新しい時代を作っていくことだと思います。

協調、協力、自由で公正」という、今後の日中の原則を掲げた安倍首相。
また、一帯一路構想については、協力はするもののそれが国際的なスタンダードにかなうかどうかということに重きを置くとし、無条件での協力ではないということを強調した。

両国間には「隣国であるがゆえのさまざまな問題」があるとした上で、正常で安定した日中関係を国際社会が望んでいるということ、そして互いにマネージしていくことを示した安倍首相。
新たな政権のチャレンジ、新たな日中関係がここからスタートすることになる。


(「プライムニュース イブニング」10月26日放送分より)


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