「不登校」過去最多 低学年でいじめ急増・・・学校でいま何が起きているのか

滝澤教子
カテゴリ:国内

  • いじめは特に小学1~4年生で増加。暴力行為も低学年の増加が顕著
  • 不登校も過去最多。長期欠席の児童生徒が多い
  • 認知件数の増加について文科省は「解消に向けたスタートライン」 と肯定的

昨年度の小中高校・特別支援学校のいじめや暴力行為・不登校児童・生徒数が公表された。

「冷やかし、からかい、悪口や脅し文句」

小学校でのいじめの認知件数は、31万7121件と前の年度より8万件ほど増加し、統計開始以来、初めて30万件を超えた。
中高、特別支援学校も合わせると41万4378件で、40万件を超えるのも初めてとなる。

(文科省「平成29年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果の概要」)

中でも小学校1~4年生の低学年から中学年にかけての増加が顕著になっていて、最も多い内容は「冷やかし、からかい、悪口や脅し文句、嫌なことを言われる」だ。
いじめを認知した学校の割合は、全体の4分の3にもあたる74.4%にのぼった。

これほどまでいじめの件数が増加した背景には・・・
2013年のいじめ防止対策推進法で、いじめの定義が変わったことが大きな要因だ。
昨年度からはけんかやふざけあい、暴力行為なども児童の被害性に着目して認知し、いじめとして計上するようになったことで、認知件数が増加しているのだ。

(イメージ画像)

これについて文科省は、軽微なものも含めていじめが背景にあることを視野に学校側が対応している結果だと分析。

初期段階のものも積極的に認知して解消に向けたスタートラインに立っているということを示すものだとして、肯定的に評価している。

小学低学年で顕著・・・暴力行為の発生件数も増加

小中高校であわせて6万3325件、小中学校それぞれで2万8000件を超える。
特に小学校では、発生件数も前の年度に比べて大幅増加した。
特に小学低学年での増加が顕著にみられる。生徒同士の間での暴力が7割を超えている。

不登校生徒児童数も増加

(イメージ画像)

小中学校の不登校児童・生徒数は14万4031人で前年度より1万人以上増加して、過去最多を更新。
中でも90日以上欠席した児童生徒が58.3%と半数を超え、長期に及ぶ児童生徒が多い。

いじめの件数は、小学校で大幅に増加するなど全体として増加傾向、暴力行為の件数も不登校児童・生徒数、いずれも増加傾向で、数字だけ見ると決して良い傾向とは言えないものの、文科省が言うように、初期段階から積極的に認知し、解消に向けて取り組み始めた結果だとすれば、件数の増加は、子供たちの状況を逐次に詳細に把握しようとする現場の教員の日々の努力の表れとみることもでき、引き続き今後の手腕に期待したい。

(執筆:フジテレビ社会部 滝澤教子)