“お膝元”でまさかの失態・・・霞が関のお粗末すぎる「障害者雇用」

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  • 省庁で障害者雇用者数が水増しされていた問題で、検証委が調査結果を公表
  • 10年前の退職者を計上、うつ病を「身体障害者」と計上・・・などずさんな実態
  • 政府は2019年中に4000人の障害者を採用する方針

「なんとずぼらな、杜撰な・・・」
「恣意的に解釈して多数の不適切計上を行っていたことは決して弁明が許される事態ではない。」
「由々しき事態」


記者会見した検証委員会の松井巌委員長の口からは厳しい言葉が何度も発せられた。

検証委の松井巌委員長は表情険しく(10月22日)

中央省庁で障害者雇用者数が水増しされていた問題で、検証委員会による調査結果が22日公表された。

去年6月の時点で、33の国の行政機関のうち28機関で3700人が不正に計上され、障害者手帳を確認されないまま障害者として計上されたり、中には過去1度も在籍していない“2人”が含まれていた。

20年にわたる悪しき“前例踏襲”

雇用率を達成するため杜撰な運用を長年にわたって継続し、最も古くから不正計上が確認された4機関は1997年ごろから行っていたという。
「前例踏襲」とは省庁のお家芸だが、それにしてもほどがある。

どこかのタイミングで気付くことはできなかったのか、雇用率を達成するために、意図的に水増しした認識はなかったのか。

不正計上が明らかになった28すべての機関は「意図的に不適切な対応を行った例はない」としている。

10年前の退職者を計上、裸眼0.1で「視覚障害者」・・・本当に意図的でないのか?

しかし・・・

国土交通省では、退職の有無を確認することなく、およそ10年前に退職した人が含まれ、国税庁では、うつ病などの精神疾患者が手帳を確認しないまま身体障害者として計上され、総務省、農水省、環境省などは、矯正視力で0.1以下が対象になる視覚障害者に、裸眼視力で0.1以下の人まで計上、法務省では、障害者として計上されない除外職員となっている刑務官なども除外を認識しながら計上されていた。

恣意的はもちろん、場合によっては「意図的」とみられてもおかしくない。

(イメージ画像)

検証委員会は1か月以上にわたって行った検証結果を今回公表し、これ以降の調査は行われない。
政府は全府省庁統一の試験を行うなどして2019年中におよそ4000人を採用し、2.5%の法定雇用率の達成を目指す方針だ。

「遵守」貫いた少数派の機関

わずかだが、真摯かつ適正に職務を遂行している機関もあった。

「障害者の方の確認について、証明書類を持って確認するよう徹底していた」(警察庁)
「原則に対しての例外を自分たちで考えて何かの幅をつくって、そこにカウントしようという発想は最初からない」(金融庁)
「手帳以外のもので障害者であることを立証することの方が違和感」(公正取引委員会)

不適切な省庁に比べれば評価できるが、実は当たり前のことだ。

(イメージ画像)

政府の検証結果を踏まえた再発防止策への取り組みの真価が、今後問われることになる。

(執筆:フジテレビ社会部 厚生労働省担当 滝澤教子)