ケンドーコバヤシさん「たびレジ」PR「大使」に 大使の資格って何?

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  • 河野外相がケンドーコバヤシさんに「たびレジ」PR「大使」を委嘱
  • 大使、公使、参事官、書記官はどう違うのか
  • 民間人でも大使になれる

ケンドーコバヤシさんが「たびレジ」PR大使に

お笑い芸人のケンドーコバヤシさんが17日、外務省の海外安全情報配信サービス「たびレジ」の登録推進「大使」に任命された。

「たびれじ」PR大使に任命されたケンドーコバヤシさん(10月17日・外務省)

「たびレジ」とは、海外に行く人が事前に連絡先などを登録すると、滞在先の最新情報や緊急情報がメールで送られてくるサービスで、外務省が海外での安全確保のため、普及に力を入れている。

 実はケンドーコバヤシさんは今年の夏休み期間に「たびレジ」の登録を推進する「書記官」に任命されていて、その際、登録者数に応じて、以下のように大使館での実際の役職に応じて階級を昇進する設定になっていた。そして、新規登録者数やSNSでの拡散数などが50万に達し、「大使」に昇格していたのだが、今回その功績が認められ、改めて今後1年間の「大使」としての活動を委嘱された。

河野外相から大使の委嘱状を渡されたケンドーコバヤシさんは、隣に座っていた吉本興業の岡本社長に「社長より大使の方が上だから、これからは岡本くんと呼ばせてもらう」と会場の笑いを誘い、「(登録者数)10割目指して、目標は高く!」と海外安全対策の啓発活動への意気込みを語った。

河野外相から委嘱状を渡されるケンドーコバヤシさん

どうなっている?大使館の階層構造

ちなみにケンドーコバヤシさんが昇進していった書記官、参事官、公使、大使という階級はどのようなものか。役職名を聞いただけでは仕事の内容は想像しにくいが、ランクによって担当する業務や仕事をする相手が異なる。

トップの大使は日本を代表して、時には首脳級や閣僚級の相手と外交交渉を行うほか、日本の産品や文化を広める、広報活動も行う。

ナンバー2の公使は大使のサポートをしながら、大使館の働く環境を整えるなど、マネジメント業務を行う。

参事官は本省勤務での経験を生かして外交の企画立案を行う中堅どころで、書記官は、研修を終えたばかりの職員が多く、細かな業務をこなして大使館を支える役割だ。

外交官でなくても大使になれる

今回、ケンドーコバヤシさんは、民間人として、PR大使を委託された形だが、世界中にある日本の大使館には、外交官ではなく民間人なのに「大使」を務めている人も多い。

実は、「大使」の正式名称は「特命全権大使」であり、“特別職”という扱いになるため、「大使」になるための資格は定められていないのだ。

つまり、外交官でなくても、外務大臣などに推薦され、閣議決定されれば民間人でも「大使」になることができる。

かつては、経営者で伊藤忠商事の会長も務めた丹羽宇一郎氏が中国の大使に着任して賛否を呼んだが、現在でも複数の民間人が「大使」として世界の大使館で活躍している。また、外務省以外の省庁の職員が大使に就任することもあり、外交官以外が大使を務めている例は現時点で30人以上にのぼる。

大使に民間人を起用する狙いについては、外交官とは異なる視点から生まれる交渉戦略などに期待できることがあげられている。

「大使」の名刺を見せるケンドーコバヤシさん

ケンドーコバヤシさんは、あくまでPRの為の「大使」という肩書だが、今後、民間からの起用が進めば、芸能人が本当の全権大使を務めることもあり得るかもしれない。とはいえ大事な大使という仕事、適材適所が第一なのは言うまでもないが。

(フジテレビ政治部 外務省担当 佐藤メリサ)

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