「岩下の新生姜になれるTシャツ」が爆誕! なぜ作った?社長に聞いてみた

カテゴリ:国内

  • 「岩下の新生姜」パッケージ柄のTシャツが話題
  • 4000件の「買いたい!」 に応えて商品化
  • 岩下社長「楽しい記憶をおいしさにつなげてほしい」

全面「生姜柄」!? 攻めたデザインのシャツが話題に

少々気が早いかもしれないが、11月11日は何の日かご存じだろうか。
1が並んだ見た目から「チンアナゴの日」「もやしの日」など、ユニークな記念日が制定されているが、実は、1111の並びを「食卓にたくさん並んだ新生姜」に見立てて、2017年に岩下食品株式会社が制定した「岩下の新生姜の日」でもあるのだ。

そんな11月11日に合わせ、岩下食品がとんでもないグッズを発売すると発表した。
それが、こちら!



Tシャツの全面に、ピンク色の漬け汁に泳ぐ「岩下の新生姜」がドーン!

写真左側の“本物”と比べるとよくわかるが、なじみ深いパッケージを丸ごとデザインしたTシャツだ。
表示通り切ってしまっては台無しになってしまうからか「切り口」の文字は省かれているものの、背中には「原材料名 しょうが・漬け原材料・調味料…」「保存料を使用していません」など、成分やカロリー表示もそのままプリントされている。

あまりに大胆すぎて「一体誰が着るの!?」と思ってしまいそうだが、岩下和了社長の公式アカウントから「調査させて下さい!買う!という人はリツイートを」と発信されるやいなや、2日間で4000件を超えるリツイートで拡散され、見事商品化が決定したのだ。


気になる価格は3,500円(税別)。キッズサイズから5Lというビッグサイズまで揃っており、11月11日に「岩下の新生姜ミュージアム」(栃木県)で店頭販売されるほか、11月9日まで公式オンラインショップで予約を受け付けている。

この“新生姜になりきれるTシャツ”に、Twitterでは「大胆すぎる」と困惑する声が挙がりつつも、「早速予約した」「早くこれ着て歩きたい」などの声も次々寄せられていた。

なぜこのような“攻めた”Tシャツを売り出すことになったのだろうか?
岩下食品の岩下和了社長にお話を伺った。

実はシンプルな柄の案もあった

――どうしてこのデザインになった?

もともとSNS上に「岩下の新生姜」のロゴが入ったTシャツなどのグッズを作ってほしい、というご意見が多数挙がっていました。
毎月1回「岩下の新生姜ミュージアム」やオンラインショップの新グッズ、コラボレーション企画などについての会議があるのですが、そこで挙がってきたデザイン案の中に、今回のようなパッケージそのままのものがありました。
シンプルなピンク地にロゴを入れたものを候補としていたのですが、全面プリントにはインパクトがあったので「これは捨てがたい…」となり……

しかし、いわゆる「フルグラフィックプリント」のTシャツを作るとなるとどうしてもコストがかかり商品単価が上がってしまうため、今回Twitterで事前に「果たしてどれだけの人が買ってくれるのか?」ということをアンケートしたところ、反響があり商品化を決めました。


――アンケート時と商品のデザインが少し変わっているのはどうして?

裏面のデザインは「パッケージそのもの」ではなく、実際のパッケージからミュージアムの宣伝部分などを省いています。
また、お客様から「商品そのままのデザインだとかっこ悪い!」という意見があったため、成分表示などの文字越しに生姜が透けて見えるようなデザインに変更しました。
また、サイズも当初はS~2Lまでを考えていましたが、「キッズサイズが欲しい!」などの意見があり、120~150、S~5Lまでのラインナップになりました。

実は“着る”グッズはこのパッケージTシャツが初めてというわけではなく、オンラインショップでは「New Gingerパーカー」などが売り出されている。

まぶしい“新生姜ピンク”がインパクト大(税込 4,860円)

今回のTシャツもこのようなデザインになる可能性があったが、案の中に「全面プリント」のものがあり、その捨てがたいインパクトをTwitterにぶつけたところ、思いがけない反響を呼んだのだ。
「買う!という人・無理!という人」に分かれてもらうアンケートの投稿時は岩下社長自身も「無理!の『いいね』を押した」ということで、2日間で4000件を超える「買う!」の反応があったことは予想外だったそうだ。


実はこれまでも「岩下の新生姜の香りの芳香剤(税込518円)」や「iPhoneケース(税込3,218円)」など、“生姜愛”あふれるグッズを次々打ち出してきた岩下食品。

(左)Ginger Fragrance~岩下の新生姜の香り~ (右)iPhone 7 Plus・8 Plus用ケース

さらに、2015年にオープンした「岩下の新生姜ミュージアム」は商品の歴史をたどる展示だけでなく、高さ5mもの巨大な生姜のかぶりものや、生姜とツーショット写真が撮れる部屋など、SNS映えしつつも“攻めた”展示で知られているのだ。

「楽しい記憶」を「おいしさ」に

――なぜこのようなグッズや企画を?

ミュージアムやグッズなどは基本的に利益を考えたものではなく、「お客様に楽しんでもらうためのもの」であると考えています。

「おいしさ」は単純に舌で味わった体験だけでなく、様々な要素があって感じるもので、たとえば「記憶」がそのひとつだと思います。
「岩下の新生姜」は今年で31周年を迎える商品ですが、長く続いてきた商品は、味が落ちるということがなかったとしてもだんだんとお客様の満足度が下がってしまうということがあります。
そこで、商品に「物語を付け加える」ということを考えました。
長く続いてきた味を守りつつ、ミュージアムやグッズを通して岩下の新生姜に対しての楽しい記憶を作ってもらい、商品を購入していただいた時、その楽しい記憶を「新しいおいしさ」につなげていただければと思っています。


グッズに関してはあくまでも「お客様第一で、楽しんでもらうためのもの」であるとして、「損をしてもOK!」という姿勢。今回のTシャツもコストなどの関係で当初は4800円での販売を考えていたが、商品が全面にプリントされたシャツを着てもらうことはPR効果につながる、ということなどを考え、3500円の値下げに踏み切ったのだという。

今回のTシャツに関しては、「リツイートしてくれた4000人の方が実際に手に取ってくれるか、という点で不安はありますが…」としつつも、「仮に余ってしまっても、それはそれで『楽しい記憶』になってくれるのでは」とのことだ。


お馴染みの味を守りつつ、客を飽きさせない策として打ち出されていた“攻め”グッズ。
話題作りが上手な岩下食品に、まだまだ目が離せなさそうだ。

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