行楽シーズン「薄暮」に注意!秋に事故が多発するワケ

大濵 美菜
カテゴリ:国内

  • 薄暮れ時の事故防止のため早めのライト点灯を
  • 高齢者による事故はサポカーで防げ 
  • 自転車による事故を防ぐ五原則の徹底呼びかけ
警視庁 秋の交通安全運動出発式(9月30日)

「薄暮」に事故急増!新車に“自動ライト点灯”機能を義務付けへ

「全国交通安全運動」は昭和23年の12月に始まり、春と秋の年2回開催されている。

秋の全国交通安全運動が毎年“9月21日~30日までの10日間“に行われているのは、この時期が季節の変わり目で、日増しに日没の時間が早くなり、この時期から(日没前後の1時間の)「薄暮(はくぼ)」と言われる時間帯の交通事故が急増するためだ。

年末にかけ交通事故を1件でも減らすため、自動車などの早めのライトの点灯や、歩行者には反射材を身に着けるよう、この時期に呼びかけ、事故防止に繋げたい狙いがある。

「薄暮」の時間帯の事故防止に、国も対策に乗り出し、再来年4月から新車には「薄暮」の時間帯になると自動的にライトが点灯する機能を義務付けた。
ドライバーだけでなく歩行者も、 日没前後の時間帯の危険性をしっかりと認識することが自分の身を守ることにつながる。

警視庁高輪署による交通パレード(9月24日)

高齢ドライバーを救う!?「サポカー」の新技術

昨年の都内の交通事故死者数164人のうち、およそ4割にあたる63人は65歳以上の高齢者だ。
高齢者の死亡事故を防ぐことは交通警察の大きな課題で、警視庁福生署は65歳以上のドライバーを対象に「安全運転サポカー乗車体験イベント」を実施した。

「自動ブレーキ」「誤発信防止装置」を搭載した最新の車を体験してもらい、追突事故や出会い頭の事故を未然に防ぐため、今の車の有効な技術を高齢者に知ってもらう狙いがある。

警視庁福生署によるサポートカー体験イベント(9月24日)
自動ブレーキなどの技術も確認

追突、出会い頭の事故を防ぐだけで事故の半分を減らすことができるとされているほか、トヨタ自動車によると、追突事故に関しては「自動ブレーキ」と「誤発信防止装置」の2つの機能を合わせると、およそ9 割は防げるとしている。

こうした新技術が広まることで、認知機能が低下している高齢ドライバーによる事故も減っていくのではと期待されている。

自転車による事故を防ぐ5原則の徹底呼びかけ

また、去年の都内での事故のうち3割を占めたのが、自転車が絡む事故だ。
例えば、警視庁富坂署管内では自転車やバイクが絡む今年発生の人身事故81件(10月2日現在)のうち、自転車による事故がおよそ4割にのぼる。

自転車に乗りながらスマートフォンを操作し、信号無視をする人が多くみられる傾向もあるという。

自転車でも、「危険運転」とみなされると逮捕される可能性もあり、自転車も軽車両なので車を運転しているのと同じ気持ちで交通ルールを守る必要がある。
自転車は、免許などもなく、気軽に乗れる乗り物で便利だが、事故をおこせば死亡事故にも繋がりかねない。
自転車が絡む事故を減らすため次の五原則を守ることが大切だ。

【自転車安全利用五原則】

1. 自転車は、車道が原則、歩道は例外

2. 車道は左側を通行

3. 歩道は歩行者優先で、車道寄りを徐行

4. 安全ルールを守る
 ・飲酒運転・2人乗り・並進の禁止
 ・夜間はライトを点灯
 ・交差点での信号遵守と一時停止・安全確認

5. 子どもはヘルメットを着用

(警視庁HPより)

横断歩道手前でのドライバーと歩行者のマナー向上の徹底

去年、都内で横断歩道を歩いていた歩行者が巻き込まれる事故が多く発生したことを受け、今年、警視庁は横断歩道での取締りを強化し、ドライバーに「歩行者優先」を呼びかけた。
その成果もあり、都内では横断歩道での事故は減少傾向にある。

しかし、横断歩道以外での横断禁止場所で歩行者が事故に巻き込まれるケースもあり、歩行者の事故は後を絶たない。
去年の歩行者の交通事故死者数は38人で今年は25人(上半期のみの数字)となっている。

横断禁止場所を渡ったことによる死亡事故も起きているので、歩行者が道路を横断する時は横断歩道や歩道橋をわたるというマナーの徹底は言うまでもない。
一方で、夜間にドライバーから目立つよう反射材を身に着けるなども事故防止には有効だ。

【あの手この手・・・各地でオモシロ交通運動】

警視庁万世橋署では交通安全を呼びかけるために恒例に配っているものがある。
それは「あんぱん」だ。

警視庁万世橋署は「安心 安全 あんぱん」でPR(9月25日)

秋葉原などにある企業20社の新入社員らが駅で“あんぱん”を配布している。
交通安全になぜ、あんぱん??

これは「安心 安全 あんぱん」をスローガンとして、「安心」と「安全」を「あんぱん」にかけた取り組みだ。
警視庁のマスコット・ピーポ君やフレッシュな新入社員らが、あんぱんを配布しながら事故防止を秋葉原駅でよびかけていた。

警視庁富坂署ではトラック4台などでおよそ3kmにわたりパレードを行い、トラックに「自転車もルールとマナーで事故防止」などの横断幕を貼り付け、車だけでなく自転車の交通安全も呼びかけていた。

警視庁富坂署はトラックなどで交通安全PR(9月25日)

(執筆:フジテレビ社会部 警視庁担当 大濵美菜)