知らない間に誰かを傷つけているかも…。LGBTへの偏見をなくす女子大生の取り組み

<SDGsのランナー>春藤優さん

  • LGBT支援で心無い言葉をかけられる現実がある。
  • 早稲田大学では様々な支援の輪が広がっている。
  • 国籍や障がいの有無など、色々な違いを互いに尊重し合える社会になってほしい

心無い言葉をかけられることも…

早稲田大学3年生の春藤優さん。7月、大学キャンパスで行なわれたLGBT啓発イベントで学生などに対し、こんな言葉を呼びかけていた。

「風船を膨らませてアライであることの表明をしませんか?」

アライ(ALLY)とは「支援する人」という意味。春藤さんは啓発イベントの責任者で、アライを増やし、性的マイノリティの学生が過ごしやすいキャンパスを作るための活動を日常からしている。

活動の原点は、高校生の時に感じた違和感だという。

「高校生の時に、恋愛しないといけないとか、それも異性としないといけないとか、女の子らしくしなさいということに違和感を覚えて、その違和感を知りたいと思ったのが、きっかけでした」

性的マイノリティへの理解度は少しずつ上がっては来ているものの、偏見を持つ人が多いのも現実。当事者かどうかを一方的に決めつけ、カミングアウトを平気で強要する人がまだ沢山いて、知らぬ間に当事者が傷ついていることも多い。

春藤さんに対しても「活動しているってことはレズなの?」と興味本意で聞かれることもあったという。

春藤さんは、そんな出来事が少しでも減ることを願いながら活動を続けている。

学生たちの地道な活動が実を結び、2017年4月には、早稲田大学に日本の大学では初めて、性的マイノリティを支援する学生センターが誕生した。

LGBT当事者が個別相談できるだけでなく、ジェンダーに興味がある人なら誰でも利用可能。ただし、相手のセクシャリティを見た目で決めつけたり、むやみに聞いたりすることはルール違反となっている。

このセンターの利用者はこう語る。

「パートナーのことで、嘘をつかないといけない場面が日常生活で多々あったので、すごく居心地の良い空間だと感じています」

また、早稲田大学では、出席簿の性別欄を廃止したり、教職員にアウティング(本人の了解を得ずにLGBT等を暴露すること)に関する注意事項が書かれたパンフレットを配布したりしている。

また、車いすやオムツ替えの親子などが使いやすい「だれでもトイレ」の表記に『All Genders』を入れるなどの取り組みも、他の大学に先駆けて行なっている。

さらに、学生からの要望に応え、健康診断時に性的マイノリティの学生だけの時間を設けるなどの対応も取っている。

大学でも少しずつ広がり始めているLGBT支援の輪。春藤さんには、さらに目指している社会がある。

「セクシャリティの違いだけでなく、国籍や障がいの有無など、いろんな違いを互いに尊重し合える様な社会になっていけばいいな」

春藤さんの想いは、未来の大きな力となりそうだ。

SDGs

SDGsとは、2015年9月の国連サミットで、全会一致で採択された「持続可能な開発目標」。2030年を年限とした17の国際目標がある。その一つに「5ジェンダー平等を実現しよう」という項目がある。

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https://www.fnn.jp/programs/YMO0094

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