4人に1人が抱える「ED」 放置すると、命を落とす事態も!

カテゴリ:テクノロジー

  • EDは恐ろしい病の前兆!
  • 陰茎の動脈はとても細い
  • ED治療には他の効果も…!

ED患者は1100万人以上!

今年も、あっという間に10月を迎えようとしています。
あまり知られていませんが、10月は「仕事と家庭を考える月間」(厚労省)なのです。
とは言え、40代以上になると、社会での責任も重く、一方 さまざまな体の衰えや不調を感じるという方も多いでしょう。
実は、日本人男性の1130万人以上が中度、および重度の「ED」であると推測されています。
40代の5人に1人、50代の2.5人に1人、30~70代でみると4人に1人が「ED」を抱えているとも言われています。
「ED」とは「満足な性行為を行うのに十分な勃起が得られないか、または維持できない状態」。
その要因は、ストレスなど”精神的なもの”と考える方も多いかも知れません。
しかし、実は「ED」は体の大きな変化の"サイン"であり、重大な疾患の前兆のこともあるのです。

EDは命に関わる病の前兆のことも!

勃起は、性的刺激を脳が感じることにより、陰茎内への血流の増大が起き、陰茎の海綿体に血液が貯留することで起こります。
しかし、陰茎動脈は他の臓器の動脈よりも非常に細く、その内径が1~2mmしかありません。
そのため、血管内にゴミが詰まりやすく、動脈硬化などの血管障害が、他の動脈よりも出やすいのです。
特に中高年の「ED」の直接的な原因は、陰茎の動脈硬化で血流が悪くなることが多いのです。
一方、心臓の冠状動脈は内径が3~4mmあります。その分、陰茎よりも、血管障害は遅く出ると考えられます。
しかし、動脈硬化が進行すれば、いずれ陰茎動脈と同じように、心臓の血管が障害されることが予想されます。
つまり、より細い陰茎動脈の硬化が「ED」という形で顕在化した場合には、より太い他の動脈も硬化が始まり、血管の中が狭くなったり詰まったりし始めているサインとみなすべきです
実際、ED患者ら(40~60代)に、負荷心電図検査を実施したところ、56%に心血管系の異常が発見されたというデータもあります。

突然死の原因ともなる心筋梗塞。
生命に関わる重大な疾患です。
その原因は、心臓の冠動脈の動脈硬化で、血管が閉塞し、心筋が壊死することです。 
何と、数々の報告をまとめると、冠動脈疾患の患者の4~7割が、「ED」を抱えているのです。しかも冠動脈疾患発症の2~3年前にEDが自覚されることが多いこともわかっています。
つまり「ED」は、生命に関わる疾患の原因となる動脈硬化の前兆であり、初期症状と言えます。
将来の心血管系疾患の重要な“マーカー”なのです。

7割の患者が、EDの知識不足を後悔!

よって、「ED」を放置するのは、かなり危険な選択となります。
それにも拘わらず実際は、相談や診察が恥ずかしいからと治療を延期したり、受診さえしないケースも多いようです。
事実、2008年の欧州性機能学会で発表された国際調査ではED患者の70%が「EDが命に関わるような疾患と関連があることを知っていれば、もっと早く受診した」と解答しているのです。
「ED」の治療には「PDE5阻害剤」(バイアグラ、レビトラ、シアリス)という薬剤を使うことが多いのですが、それは血流を改善し、勃起とその維持を助けます。
服用することで、血管の拡張機能が向上したり、血管の修復細胞が増えるという報告もあります。
しかも、その効果は陰茎動脈だけにとどまらないことが分かってきました。
他の臓器の動脈硬化の予防にもつながる可能性も示唆されています。

もし「ED」ではないかという自覚症状がある方は、「仕事と家庭を考える」10月を良いきっかけとして、泌尿器科や内科、ED専門外来などを受診して相談してみて下さい。


※ただし以下の点にご注意下さい。
硝酸剤やNO供与剤を内服中の方は過度に血圧を下げることがあり、危険です。

他にも心血管系に障害のある方、重度肝機能障害のある方、コントロール不良の低血圧、高血圧を示す方などは内服できません。

さらにネットなどで偽造PDE5阻害薬が多く販売され、効果や安全性にも問題があることが多いと報告されています。


松和会大泉学園クリニック
院長 草場 岳(医学博士)

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