“Uber方式”でコスト半減!「ネスレ日本」が新宅配サービス開始

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  • ネスレ日本が10月1日から佐川急便と連携した「MACHI ECO便」を開始
  • 個人宅や商店を「ECO HUB」にしてまとめて配送。 運営者には報酬、利用客は5%の割引
  • メーカーから消費者に直販するので中間マージンが不要、配送コストも半減

食品大手の「ネスレ日本」は26日、「佐川急便」と連携した新しい宅配サービス「MACHI ECO便」を10月から始めることを発表した。

個人宅や商店を「ECO HUB」にしてまとめて配送

ネスレ日本・高岡浩三社長

ネスレ日本・高岡浩三社長は、「タクシー業界でいう『Uber方式』。この21世紀、インターネット、AI(人工知能)の時代に宅配業界の中で、このシステムを進展できないのかと考えた」と話した。

これまでコーヒーなどの商品の宅配は、配送業者が利用客の自宅に1つ1つ届けているが、MACHI ECO便では、近所の個人宅や商店を「ECO HUB」という宅配の中継地にして、まとめて配送。
荷物を一時預かりしてもらい、利用客は「ECO HUB」の運営者に配達してもらうか、自ら受け取りに行くことを選ぶことができる。

MACHI ECO便

「ECO HUB」運営者には報酬、利用客は5%の割引

事前の試用期間に「ECO HUB」の運営を担当した皆川和江さんは、「届けるときは確認して持っていけるし、取りに来てくださるときは、『これ、おいしそうだね』などと話ができるし、そんなに大変だと思ったことは今のところないです」と話す。

利用客は「ECO HUB」まで受け取りに行くことで、5%の割引を受けられるほか、「ECO HUB」運営者には報酬が支払われる仕組み。

「ECO HUB」で配送コストが半減

ネスレがこのサービスを始めた背景には、ネット通販の需要が増える中、宅配業界のドライバー不足による配送コストの高騰など、厳しい現状があるという。

高岡社長は、「Eコマースの場合は、配送ができないと売り上げが立たないという非常に大きな問題があり、すでに2倍、3倍のコストになっている。ECO HUBだとコストが全く違う。ハブになってストックしていただいているところにだけお金を払えばいいので、全くレベルが違う。おそらく半分以下だと思います」と話す。

今回、参加した「P&G」や「ファンケル」なども、配送コストの問題で頭を悩ませていたという。
今後、パートナー企業を増やし、よりいっそう配送コストを削減したい考えで、ネスレは2025年までに、100万人の利用者を目指している。

森田章氏

報酬などを支払っても採算がとれる

経営コンサルタントの森田章氏は、「報酬などを支払っても、メーカーが消費者に直接販売する『Direct to consumer(消費者への直販)』と呼ばれる新しいモデルで採算がとれる。メーカーから消費者に直接販売するので、卸や小売りを通さずに中間マージンがかからないし、定期購買に持ち込めれば顧客を囲い込めるので収益性が高い」と話す。

そして、「海外ではマージンを取られているアマゾンへの対抗策としてメーカー20社ぐらいが組んで共同実験を始めている。課題は、顧客を開拓するコストが高いこと。今回のケースは、地域社会と接点を持ちたい店舗とか、個人が知り合いに自然に勧めるようになるので、顧客の開拓コストも安くなるし物流コストも下がるので一石二鳥の狙いがあると思う」と指摘する。

(「プライムニュース α」9月26日放送分)

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