反トランプ秘密結社の存在が浮上 ロシア疑惑の行方にも影響か?

カテゴリ:ワールド

  • ニューヨークタイムズ紙がトランプ政権転覆のもう一つの陰謀を暴露
  • ロシア疑惑捜査を監督する立場のローゼンスタイン司法副長官が関与
  • 「秘密結社」の全容解明でロシア疑惑捜査に影響も

トランプ政権転覆の陰謀

前回19日にアップしたこのコラムで、トランプ政権転覆をはかる陰謀がホワイトハウス内にあることをニューヨーク・タイムズ紙への匿名投書が明らかにしたと伝えたが、一週間もしない内に同じニューヨーク・タイムズ紙が別の陰謀を暴露し、その秘密結社の全貌が見えてきた。

9月19日掲載記事
やはりあった政権転覆をはかるディープステート集団   NYタイムズ紙匿名投稿記事が暴露

隠しマイクでトランプの会話を録音

今度暴露されたのは司法省のローゼンスタイン副長官で、隠しマイクでトランプ大統領の奔放な会話を録音して大統領に職務執行能力がないことを証明し、合衆国憲法修正25条を発動して退陣させようというものだった。

ローゼンスタイン副長官は27日にトランプ大統領と面談してその進退が決まるが、その成り行きはともかく、保守派のラジオ・トークショーのホストのリンボー氏は「秘密結社が大統領選挙の結果を逆転させようとしていることは疑いない」と言った。かねて噂されていた政権転覆をはかる「ディープステート(国家内の国家)の存在が確認されたというのが保守派の大方の見方だ。

秘密結社の構図

その秘密結社の構図はこうだ。

今トランプ大統領に対する疑惑追及の武器になっているものに、いわゆる「ロシア文書」がある。英国の元諜報部員のスティール氏が書いたもので、ロシアの情報機関がトランプ氏がモスクワを訪問した際に性的なサービスを提供し、それを記録して脅迫し懐柔していたというものだが、スティール氏は後に「真偽のほどは分からない」としている。

この文書は米国のフュージョンGPSというコンサルタント会社がスティール氏に発注したものだったが、ヒラリー・クリントン選対がその代金を含めて100万ドル(約1億1000万ドル)をその会社に支払っていた。

フュージョンGPSにはロシア問題を担当するネリー・オーさんという女性がいたが、彼女の夫のブルース・オー氏は副司法次官だったので「ロシア文書」は必然的に司法省に流れることになる。

ロシア疑惑捜査の行方

司法省では「ロシア文書」をフルに活用してトランプ大統領のいわゆる「ロシア疑惑」捜査が始まり、同省傘下の連邦捜査局(FBI)はトランプ選対の外交問題担当のページ氏の電話を盗聴する許可申請にこの文書を疑惑の根拠とし、ローゼンスタイン副長官もそれを承認していた。

このFBIの捜査では、コーメイ前長官やマケイブ前副長官も積極的に盗聴を支持した他、スパイ対策部のスターク部長とその恋人でFBIの法務担当のページさんらが積極的に関わっていたが、二人はトランプ大統領に反対し選挙を妨害することをメールで連絡しあっていたことが明らかになり辞任に追い込まれている。

ロシア疑惑捜査の中心的存在 ムラ―特別検察官

そのスターク部長は辞任するまで、トランプ大統領のロシア疑惑を追求する中心的な存在のムラー特別検察官の組織に加わっていた。そのムラー特別検察官を任命したのは他ならぬローゼンスタイン副長官だった。

つまり、ローゼンスタイン司法副長官は反トランプの動きの全てに関わっていたことになり、リンボー氏の言う「秘密結社」の中心人物だったと考えられる。

そのローゼンスタイン副長官が今回のことで責任を問われることになると、今後の「ロシア疑惑」捜査に影響が出るのは間違いなさそうだ。

(執筆:ジャーナリスト 木村太郎)
(イラスト:さいとうひさし)

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