安倍VS石破 総裁選は「言葉の力」に注目を!

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  • 総裁選を一刀両断した痛快語録
  • 政治家を判断・評価する基準の1つ「言葉の力」
  • 「言葉」で劣勢を跳ね返した変人元首相

元重鎮議員が総裁選を「言葉」で一刀両断

9月6日に放送されたフジ・プライムニュースは痛快であった。
かつて自民党で活躍した亀井静香氏、藤井裕久氏が今回の自民党総裁選を一刀両断にした。

亀井静香氏(左)藤井裕久氏(右)

亀井「(石破氏が掲げる)公正、正直なんて小学生が言っているようなことではダメだ」
藤井「安倍晋三という男は品性がない」
亀井「安倍総理は飽きられている」
藤井「岸田さんは結局ダメだ」

表現が的確、適正かどうかはともかく、ストレートに聞く者に響く。何よりわかりやすい。
もちろん現職の議員でないからこうしたことを言えるのだろうが、逆に言えば今の永田町の閉塞状況を思い知らされたようでもあった。

7日に告示された自民党総裁選は、北海道地震の影響で期間が短縮されたが、10日の演説会で論戦が幕を開けた。
安倍首相と石破元幹事長のどちらが日本のトップにふさわしいか、双方の主張や戦いぶりは注目すべきだ。

総裁選で注目すべき「政治家の言葉」

ただ、同じ自民党の中での争いだけに、明確な政策の違いを見出すことは意外に難しい。

憲法改正には2人とも前向きで、経済成長は重要。社会保障改革は待ったなしで、外交の基軸は日米同盟。
方法論の違いはあるが、どちらがいいかを判断する材料に乏しい、という人もいるだろう。

政治家の評価基準は・・・

そこで評価する基準をひとつ。「言葉」だ。

政治家は言葉を駆使して有権者を納得させ、議席を勝ち取り、政策を実行する。
言い方を変えれば有権者は政治家の話や演説を聞き、判断し、一票を投じて国政を託す。
政治家にとって、言葉は自分を表現する最大の武器であるはずだ。

「何かやってくれそうだな」「信頼できるな」という印象を持たせる、そうした言葉を発するのも政治家の大事な資質のひとつだろう。
「どちらがより信頼できる、資質に優れた候補か」、そうした視点で、言葉に注目し両候補を見るのは「あり」だし、むしろそちらが本質なのかもしれない。

そして今回の総裁選では投票権がないという有権者も、必ずしも嘆く必要はない。
この総裁選を通じて見える自民党の姿と新たに選ばれるリーダーは、来年の統一地方選挙、そして参議院選挙という場で、有権者全体の審判を受けることになるからだ。

双方の主張に共通する「自民党は国民政党である」ということを考えれば、総裁選では党員だけでなく、国民全体にメッセージを送ることを安倍総理はもちろん、石破氏も十分に認識しているだろう。
政策の中身ももちろん大事だが、彼らの言葉とそれが発するエネルギーや説得力(の有無)を感じ取るのも一興だ。

「言葉」の力で日本の政治を変えた男も

ちなみに冒頭の亀井氏らを凌駕する言葉を使い、一大旋風を巻き起こした人がいる。

「自民党をぶっ壊す」
2001年の総裁選に立候補した小泉元首相だ。20年近く経った今聞いても強烈なインパクトがある。

「自民党をぶっ壊す」小泉元首相

小泉氏は、こうした言葉で前評判での劣勢を跳ね返し、圧倒的な党員票を獲得して総理の座に上り詰め、自民党の派閥支配を変え、新たな歴史を作った。
石破氏の「公正、正直」など、それに比べればはるかにお行儀のいい言葉に聞こえる。
一方の安倍総理は、「自民党をぶっ壊す」小泉元首相の後継である。

今回の総裁選は6年ぶりに行われる論戦の舞台であり、総理大臣を決める権力闘争の場だ。
あれが悪い、これが悪いと過度に責めたてることなく、「大らかさ」を持って、2人の情熱に耳を傾けてもいいかもしれない。

(フジテレビ政治部デスク 山崎文博)

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