先着200匹 沖縄県がヘビ1匹5000円で買い取るワケ

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  • 沖縄県が外来種のヘビを期間限定、先着200匹で買い取りを行っている
  • 買い取ってくれるのは「特定外来生物」に指定されている“タイワンスジオ”というヘビ
  • 放置すると生態系が崩れ「やんばるの森」に悪影響も…

玄関先に「大蛇」!

今年、5月、沖縄県うるま市に住む野原勝さんは自宅の玄関先で大蛇を発見。
驚いた野原さんは、以前ハブを捕獲したことのある知人、当真嗣満さんとその愛犬ハッチーのことを思い出し助けを求めた。
駆け付けた当真さんは1時間の格闘の末、何とか捕獲に成功!捕まえたヘビの体長は何と1m75cm。当真さんの身長を超える大物だった。

捕獲されたヘビは「タイワンスジオ」と呼ばれる外来種。
沖縄でおなじみのハブと比べて頭が細長く、目の横に伸びる黒い模様、そして名前が示す通り、尾の部分に黒い筋があるのが特徴だ。

謎多き「タイワンスジオ」

この「タイワンスジオ」に毒はないが生態系に悪影響を与えると懸念され、特定外来種に指定されている。
野原さんは、なぜ、街中でアスファルトに囲まれた自宅の玄関先に、突然このような“大蛇”が現れたのか首をかしげる。

野原さんの自宅周辺 

うるま市の住宅街では10年前の2008年にも大きな「タイワンスジオ」が捕獲されたことがある。
住宅街に、突如現れる「タイワンスジオ」とはどのようなヘビなのだろうか?

爬虫類に詳しい、琉球大学の戸田守准教授に聞くと生態系への悪影響は一刻の猶予もないと危機感を募らせる。

「タイワンスジオ」は1970年代に台湾から入ってきたとみられている。これまで沖縄県内では、うるま市や沖縄市など主に、本島の中部で確認されているが、詳しい生態は分かっていません。森林や耕作地、田舎の村落などでは民家の庭などでも確認されている。毒はないというが、在来の鳥や獣類を捕食するといわれていて、このまま北上すると貴重な生態系が残る沖縄北部の「やんばるの森」に悪影響を与えることが懸念されている。

琉球大学 戸田守 准教授

沖縄には「タイワンスジオ」と同じようなタイプのヘビが存在しない。つまり、沖縄の固有種たちは、タイワンスジオのようなヘビに対して「抵抗性」を持っていないんです。だから、タイワンスジオが、「やんばるの森」に入り込んでしまって増加し、どんどん餌を食べ始めてると、もう何が起こるかわからないと…非常にその危険性が高い

苦戦する捕獲作戦

沖縄県環境科学センター 浦添市

生態系への影響を考えると一刻も早く駆除が急がれる特定外来種のタイワンスジオ
しかし、沖縄県から委託を受けてタイワンスジオの捕獲に向けた研究を進める、沖縄県環境科学センターでは苦戦を強いられている。
苦戦の理由を理由を同センターの末吉康佑さんはこう語る。

「タイワンハブはネズミなどをエサに仕掛けると罠にかかってくれるが、タイワンスジオは、なかなか罠にかかってくれない。タイワンスジオが何に誘引されるのかが全然解明されていない。」

一匹5000円買取作戦

そこで危機感を募らせた沖縄県が6月下旬から始めたのが「先着200匹タイワンスジオ買取事業」
11月までに200匹を目標にしているが、9月の12日現在で集まったのはわずか22匹。

担当者は、より多くの個体を集めタイワンスジオの生態の解明を急ぎたいとしている。

※注意事項
タイワンスジオは特定外来種の為、捕獲や運搬が法律で禁止されています。
そのために、今回の事業に協力できるという人は「捕獲事業者」として事前申請が必要となるなどの注意点がいくつかあります。
詳しくは沖縄のホームページで確認してください。
https://www.okinawa-ikimono.com/sujio/

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