「塚原本部長に嫌われると大変」体操関係者らが語る塚原夫妻の影響力

  • 体操協会の要職とクラブチーム2つの力を持つ塚原千恵子氏
  • 「怖くて意見を言えない」大会での“採点操作”疑惑も
  • 宮川選手「一緒に体操界を変えるためにも真実を明らかに」

“体操エリート一家”が渦中の人に

女子体操の宮川紗江(18)選手にパワハラではないかと名指しされた塚原光男・千恵子夫妻はどのような人物なのか?
2人の経歴や体操関係者の証言から、その実像に迫る。
 
40年以上の長きにわたり、日本女子体操界を牽引してきた日本体操協会の塚原千恵子女子強化本部長(71)。
 現役時代は、1968年のメキシコシティオリンピックに出場し、女子団体で4位入賞を果たした。

引退後に結婚した相手は、鉄棒の大技「月面宙返り」の生みの親で3大会連続の金メダリスト、現在、体操協会の副会長を務める塚原光男氏だ。

息子の直也さんも2004年のアテネ五輪で金メダリストとなるなど、塚原家は“体操エリート一家”として名を馳せている。
千恵子氏は、息子の金メダル獲得に「まだ1つだけどね。本当に感激しました」と涙目で語っていた。 

しかし今、その塚原夫妻が騒動の渦中に立たされている。

「塚原千恵子本部長に嫌われると大変」

30日午前8時半ごろ、無言で車に乗り込み自宅をあとにした千恵子氏。

一方、その約1時間前に家を出た夫の光男氏は…

塚原光男氏:
なぜ彼女(宮川選手)がウソを言うのか分からない

と答え、 8月29日の会見で宮川選手が訴えた千恵子氏らによるパワハラ行為を全てウソだと否定した。

宮川選手は29日の会見で、

宮川紗江選手:
最初から速見コーチの過去の暴力を理由に、速見コーチを排除して、(私を)朝日生命に入れる目的なんだと確信に変わりました。私はこれこそ権力を使った暴力だと感じます

と発言している。

千恵子氏は、結婚後、夫とともに朝日生命体操クラブを率いるとともに、女子日本代表チームのコーチなどを歴任。
北京五輪やロンドン五輪では女子代表の監督も務めた千恵子氏について、ある体操関係者は、番組の取材に次のように語った。

「塚原本部長に嫌われると大変。宮川選手以外にも『今日はナショナルトレーニングセンター使わせてもらえなかったんだよね』という選手もいた。ただ、いま携わっているコーチもそれを言うと、自分の選手もはじかれてしまう。それが怖くて、塚原に意見を言えない」

全日本選手権での“採点操作”疑惑も…

日本体操協会の要職とクラブチームという2つの力を持つ千恵子氏。

1991年の全日本選手権では、審判が千恵子氏率いる朝日生命の選手に有利な採点をしたとの疑惑が浮上し、出場選手の半数以上がボイコットする事件も起きた。
この騒動について、ロサンゼルスオリンピック金メダルの森末慎二さんは、次のように語る。

森末慎二氏:
この時も塚原千恵子さんがある程度力を持った状態で、選手ではなくて審判も自分のテリトリーに入れてしまった。自分のところの選手に点数を出すように、みたいなことをやられてしまった

騒動の末、当時、女子競技委員長だった夫の光男氏が辞任する事態となった。

森末慎二氏:
というか、ご夫婦で協会にいること自体がおかしい。他の協会ではあんまり聞いたことがないですね

と話す。

森末慎二さん

宮川選手「一緒に体操界を変えるためにも真実を明らかに」

塚原千恵子氏と光男氏に呼び出されたことを朝日生命クラブへの強引な勧誘だったのではないかと告発した宮川選手

光男氏がこの発言を全てウソとしたことについて、宮川選手は30日午後0時半ごろ、フジテレビの単独インタビューに応じ、次のように語った。

宮川紗江選手:
そういうことを言ってくるんだろうな、というのは想像していたし、だろうなとは思ったんですけど。自分のしたことは認めてほしい。一緒に体操界を変えるためにも真実を明らかにして欲しい

体操界を揺るがすパワハラ疑惑を受け、30日に対策会議を開いた日本体操協会の具志堅幸司副会長は、会議終了後の会見で、第三者委員会を設置することを発表した。

具志堅幸司副会長:
体操協会とは全く関係のない人たちに集まっていただいて調査をしていただくと。当然、宮川紗江さんのほうにもお話を聞くでしょうし、塚原さんのほうにも話を聞くでしょうし。あるいは、本部長の方にも副会長の方にも話を聞くと思います

東京オリンピックまであと2年。

スポーツ界の新たなトラブルは、泥沼化の様相を呈している。

(「プライムニュース イブニング」8月30日放送分より)

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