そっくり!? 中国で人気「金正恩アイス」突然“販売停止”に…その理由は?

  • 金正恩委員長そっくりのアイスクリームが販売停止に
  • 専門家が理由を解説「北朝鮮国内ならすぐ処刑」
  • 映画にゲームアプリ…パロディーは過去にも

金正恩委員長そっくりのアイスクリームが販売停止に

中国で話題の金正恩委員長のアイスクリームが、突如販売停止となった。一体何があったのか?

中国人の若い女性が手にしている1本の棒アイス。
ピンク色のアイスは人物の形をしていて、チョコレートでできたサングラスをかけている。
その人物の正体は、北朝鮮の最高指導者である金正恩委員長だ。

消えた“正恩アイス”…「北朝鮮国内ならすぐ処刑」

このアイスを販売していたのは、中国に150店舗以上を展開するイタリアンジェラート店「愛茜茜里(アイ・シー・シー・リ)」。
4年ほど前に売り出したストロベリーミルク味の金委員長アイスは、1本約490円(30元)で、3Dプリンターの技術を応用して作られたという。

サングラスをかけた本物の金委員長と比べてみると、そっくりとまではいかないようだが、中国各地で人気を集めていたという。

ところが8月29日、そのアイスクリーム店を訪ねてみると、たくさんの種類のアイスが並ぶケースの中に金委員長のアイスは見当たらなかった。

店員に写真を見せながら「この商品なのですが」と尋ねると、「見たことがない」という答えが。
別の店員にも「金正恩のアイスが売っていると聞いた」と聞いたが、「ないない」と話すだけだった。

さらに、中国のインターネット検索最大手、百度(バイドゥ)のサイトで、このアイスクリームを検索してみたが、ヒットしなかった。

龍谷大学社会学部の李相哲教授は、その理由をこう解説する。
「(北朝鮮で)こういうことがあったらすぐ処刑だと思います。中国人が食べることになれば、これは北朝鮮にとってはとても耐えがたい冒涜です」

映画・ゲームにも「金将軍」

実は、金員長のパロディーをめぐっては、過去にも何度か騒動があった。

今年2月、平昌オリンピックの試合会場に金委員長のそっくりさんが登場。旗を振って試合を観戦していたが、場内は騒然となり退場させられた。

2014年には、金委員長の暗殺計画を描いたハリウッド映画がアメリカで公開されると、「露骨なテロ行為」として北朝鮮が猛反発する事態となった。

そして、2017年12月には、金委員長に激似のキャラクターが出てくるスマートフォン用のゲームアプリも登場。
その名も「決戦!金将軍」。

ゲーム配信会社は、「このゲームには金将軍というキャラクターがあって、プレーヤーはゲームの中の同志と一緒に邪悪な敵と戦います」と説明していて、金委員長によく似ているものの北朝鮮側から抗議はきていないという

こうした中で起きた突然の金委員長アイスの販売休止。

北朝鮮の最高指導者の尊厳を傷つけないようにという中国当局の慎重な姿勢がうかがえる。

(「プライムニュース イブニング」8月29日放送分より)

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