「どんな手を使っても北陸新幹線を停める!」新駅誘致めぐる加賀市のアツい動画がクセになる

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  • 「調子に乗るな金沢!」 加賀市が北陸新幹線の新駅誘致のために作った動画が話題 
  • 第1弾公開に大反響 待望の続編にはライバル市が登場
  • 誘致の自信は「あります!」

ゆるキャラにご当地グルメ、PR動画と、次々登場する「地元アピール」のカタチ。
最近では「DA PUMP」のヒット曲「U.S.A.」に乗せた替え歌で地元をPRする動画が人気を呼ぶなど、"地元愛"あふれる作品が何かと話題になっている。

そんな中、石川県加賀市が北陸新幹線の新駅誘致を狙って制作した動画が話題になっている。

全ては新幹線のため…

8月27日に公開されたのは、「加賀市新幹線対策室 2018年度 活動報告Season2」。

この動画は、加賀市の新幹線誘致プロジェクト「東京2023加賀」が作ったもので、東京~金沢間を走る北陸新幹線が、2023年に金沢~敦賀まで延伸されることに伴い、中間停車駅として加賀温泉駅をアピールするためのものなのだ。

まず、1年前に制作された「Season1」のストーリーはこうだ。
地元PRに頭を悩ませる加賀市の観光協会のもとに乗り込んできた、加賀停太郎(かが・とめたろう)

「どんな手を使ってもいい、加賀に新幹線を停めるんだ…!」

停太郎が提案したのは、加賀温泉駅を北陸新幹線の停車駅にして、客を呼び込む作戦だった。
こうして停太郎を室長にした「加賀市新幹線対策室」が立ち上がり、加賀美人を集めた「レディー・カガ」によるおもてなし作戦をはじめ、新幹線誘致のための活動がスタート。

途中、加賀中央公園を「兼七園」と改名する案などの迷走を挟みつつ、加賀の誇る伝統工芸・九谷焼で作った「新幹線ストップロゴ」が完成したところで「加賀市民の戦いはまだまだ続く…」とクレジットされ、「Season1」は終わっていた。

続編には隣市のライバルが登場

そして今回公開されたのが、これに続く「Season2」というワケだ。

この「Season2」は順風満帆だった加賀市に、隣接している小松市が挑戦状を叩きつけたことから始まる。
ライバルの名前は小松停太郎(こまつ・とめたろう)
小松市も停車駅候補として「小松駅」を推していて、どちらが新幹線を呼び込むにふさわしいか「グルメ」「観光スポット」「温泉」といったアピールポイント対決をすることに。

最終的には「どちらも魅力的」という結果に落ち着くものの、強力なライバルの出現と対決を描いた動画になっている。

今回の「Season2」制作のきっかけになったのは、第一弾公開後に実際に寄せられた様々な反響の声だったという。

「ガチで笑える」「感動した!」「続編期待!」といったSNSでの様々な感想に加え、メディアでは「新幹線誘致に向け加賀市と小松市が綱引き」という形で同じく中間停車駅候補である小松駅との誘致合戦の模様が報道される形になった。

こうした反響や報道を元に、「Season2」の構想が練られていき、撮影では、実際に加賀市民が加賀市新幹線対策室の役を、小松市出身の市民が小松市新幹線対策室員の役を演じているそうで、今回もアツいけど笑える動画になっている。

ライバルの2人が何となく風貌が似ているのも気になるが、ズバリ、新幹線を停めることはできるのか?
加賀市役所・誘客推進課にお話を聞いてみた。

「加賀市の命運かかってます!」

――この動画を作ったきっかけは?

もともとは、加賀市の知名度アップのためにどのようなものが作れるか、ということを考えたものでした。
その中で挙がってきた案の中にこのような「新幹線誘致ムービー」があり、プロジェクトが始まりました。


――ライバルのはずの小松市と和解したように見えましたが…

実際に、加賀地域を盛り上げていこうという「オール加賀」の考えで、加賀市以外の地域、たとえば小松市だけでなく、福井・越前市などとも協力しています。

新幹線誘致ではライバル関係にある一方で、同じ石川県南部エリアに位置する加賀市と小松市。

「Season1」には金沢への嫉妬心と羨望の念をこめたが、「Season2」には加賀市から小松市へのリスペクトと親愛の情をこめたそうで、「お隣同士、まさに同志として地元と北陸新幹線の延伸を盛り上げていくことができれば」とのことだ。

ライバル関係かつ、協力関係。
しかし、加賀市はそんな少年マンガのようなアツい戦いをしつつも、新幹線誘致には自信があるようで…

――加賀市が一番PRしたいポイントは?

加賀市には、金沢に負けないような「食」や温泉があり、九谷焼や山中漆器といった歴史文化も豊かです。
特に温泉については、市内に片山津温泉・山代温泉・山中温泉と、それぞれ泉質が違う温泉が3つもあるのは珍しいかと思います。


――ズバリ、加賀市に新幹線を停める自信は…

あります!!


加賀市の命運がかかっているので!」との力強い回答には100%の自信がにじんでいた。

中間停車駅の正式決定時期はまだ先とのことで、市民の「新幹線を呼びたい!」という声をアピールしていくことが重要だという。
しかし、「東京2023加賀」のサイトで一般募集している「加賀市に新幹線を停めるアイデア」はまだ寄せられていないということで、こちらも期待したい。

ちなみに続編の予定は「作れたらいいですね」とのことで、新たな刺客と加賀市とのアツいバトルが見られるかもしれない。