結婚から恋人関係に変化?「働く人の転職」で振り返る“平成”

  • 「バブル崩壊」を機に有効求人倍率が下落
  • 2009年リーマンショックの影響で「大量解雇」が社会問題に
  • 「企業側の都合」から「より良い条件を探すため」に変化

平成最後の夏。
意識が大きく変わった「働く人の転職」をテーマに30年を検証する。

「バブル崩壊」を機に有効求人倍率が下落

バブル崩壊を境に、経済が冷え込む中、有効求人倍率が0.5%を切ったのが1999年。
終身雇用が当たり前だった「昭和の時代」から一転、この頃は「予期せぬ転職」を強いられる企業戦士たちであふれていた。

さらに、2009年はリーマンショックの影響で、「大量解雇」が大きな社会問題に。
リストラの波は、働く人のマインドにも大きく影響していた。2009年の労働力調査では、「仕事を辞めた理由」で多くを占めたのが人員整理や会社の倒産といった「企業側の都合」によるものだった。

ここ数年で意識や“転職年齢”に変化

やむを得ずの転職が多かった平成前半期に比べここ数年では「より良い条件を探すため」という理由を挙げる人が増えていて、気持ちの変化が読み取れる。

さらに、転職の年齢にも変化が…
最近の転職情報サイトを見ると、ミドルやシニアに絞った特集サイトが多くみられるようになった。以前はリスクを考えると転職は若いうちに、といういわゆる「転職35歳限界説」がうたわれていたが、最近では34歳以下の転職者数は減少傾向にあるのに対し、中高年の転職者数は特に増加傾向にあることがデータから見ることができる。

街の人の「転職」の考え方は…

IT関係(40代男性)
「今はスキルアップとかステップアップですかね。昔は、最初の会社に最後まで骨をうずめて、せっかく雇ってもらったんだからというのが強かった。
(イメージが変わった理由は)終身雇用の神話がなくなったから」

 
会社経営(40代男性)
「いまは新入社員は誰もいないので、僕以外は全員転職者です。大学卒業してきた22、23歳より30歳くらいで社会人経験が10年くらいある人の方が絶対スキル高いですよね」

 
IT関係(20代男性)
「転職は人の自由だと思っている。一応私も転職した身ですので。
親も公務員でまずは公務員として働いてからIT系の職種に転職した。(転職の際に親には)『自分の人生ですので自由に』と言われた」

 
会社員(20代女性)
「私もいま転職で外に出るか、中で何か違う新しいことをできないかと模索している。相談に乗ってくれているのは転職を7回している30歳の人。その人は最初パティシエで、今はベンチャー企業で人事をやっている。私もすごいなって刺激になってる」

企業と個人の関係「結婚から恋人に変化」

この30年で転職のイメージがガラッと変わったことについて、NewsPicks最高コンテンツ責任者の佐々木紀彦氏は、「私にとって一番大きかったのが1997年の山一証券破たんで、その時に思春期だった人は、会社を信じないとか個人主義的な人が多くて転職に抵抗がない人が増えてきてると思う。今の若い人はまた別の意味で転職に抵抗がなくて、会社との距離がしなやかだな思う。うまく会社を使ったりしながら、気が向いたら起業したりとか。」

また、企業と個人の関係については、「 昔は企業と個人の関係が結婚みたいな感じで、一生添い遂げる感じだったのが、今は恋人とか友達とかもっと柔軟でいい感じになってきたなと思う。その会社が自分に合ってたらずっと勤めていてもいいですし、そこも恋人関係と一緒なのかもしれない。
今後もずっと人手不足が続いていくので企業よりも個人、働く側の方が強いという時代が未来永劫続く。特に若い人にとってはいい時代が続くんじゃないかなと思う」と語った。

(「プライムニュース α」8月16日放送分)

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