【パラアスリートの言魂】視覚障がい者柔道 正木健人

カテゴリ:芸能スポーツ

  • 健常のトップアスリートと切磋琢磨しながら練習に励む日々
  • 頼りなかった大学時代から、今は誇れる選手に
  • 大きな体を武器に東京2020での金メダル奪還を目指す

ロンドンパラリンピック100キロ超級の金メダリスト、正木健人選手。
リオパラリンピックでは惜しくも銅メダルに終わったが、東京2020では金メダル奪還を目指し、天理大学で日々練習に励んでいる。

健常選手と切磋琢磨

視覚障がい者柔道100キロ超級・正木選手が練習している天理大学の柔道場に足を運ぶと、そこには名だたる柔道家がズラリ。
リオ五輪で金メダルを獲得した大野将平選手、さらに日本代表・井上康生監督の姿もあった。

正木選手は、健常のトップアスリートと切磋琢磨しながら練習に取り組み、己を鍛えている。

世界選手権で金メダルを獲り、IJFワールド柔道ツアーでは7回金メダルを獲るなど、日本柔道界のトップを走り続けた、天理大学柔道部の穴井隆将監督は、出会った頃の正木選手は頼り甲斐がない様子だったと語る。

頼りない後輩から、誇れる後輩に

「私が大学4年生の時、初めて正木健人が入学してきたときは、非常に頼り甲斐がないなと思いました」と当時を振り返る穴井監督。


正木選手は、生まれた時から目に障害があった。
しかし、小学校卒業時には180cmを超えていた正木選手は、中学から健常者とともに柔道を始め、メキメキと頭角を現し、柔道の名門・天理大学に入学。

しかし、「大学時代は手を抜くことばかり考えてました、あまり欲がなかったというか…」と話すように、身長190cm体重155kgの誰よりも大きな体に甘えていた。

そんな甘い考えからか、誰よりも大きな体を持っていても、周りの選手は自分より強い選手ばかりだった。

「強くなりたいっていう気持ちが生まれました」


さらに、「お前の武器はその体や。技術のことなんて一切考えるなって。いらんことするな」と言われ、自分の柔道の型を見つけた。

「自分の柔道の型っていうのは、体の大きさからくる型なんで、これを変えるつもりもないですし、効果もないです」

大学時代からは大きな変化を見せた今の正木選手を、穴井監督は「世界と戦っている健人を見ていると、非常に頼りになるし誇りにも思う、そんな後輩です」と、高く評価している。

毎日東京2020での優勝をイメージ

体重155キロの体格は何をするにも豪快。自宅では丼の卵かけご飯をかきこみ、ウーロン茶は500mlのビールジョッキで一気に飲み干す。

「飲みに行った時は、飲む量も食べる量もヤバいですよ(笑)」と話す正木選手の大柄な体は、マスコットキャラクターのように感じられるらしく、子供にも大人にも「可愛い!」と言われる。

本人は少し複雑だそうだが、誰からも愛されるキャラクターは、きっと2020年東京で輝きを放つに違いない。

「1日1回は、東京で自分が優勝することをイメージするんです。どれだけ自分のことを貫き通せるかという気持ちが大事だと思っています」

そう話す正木選手は、今日も激しい練習に励んでいる。

正木健人(マサキケント)

1987年8月9日生まれ 31歳 兵庫県出身 エイベックス所属
小学校卒業時には身長は180cmを超え、友人の勧めで中学から柔道を始める。
もともと弱視だったが、視力は0.08程度で生活にそれほど支障がないと感じたため、健常者と共に練習。
大学では柔道の名門・天理大学に入学したが、大学4年の時には視力が0.03まで下がり、視覚障がい者柔道に転向した。
パラリンピックでは2012年ロンドンで金メダル、2016年リオで銅メダルを獲得した。

(PARA☆DO!:毎週水曜夜10時54分放送
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