玄関前に「山口に行ってきます」と書き置き…2歳児発見“スーパーボランティア”の素顔

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  • 捜索開始から約30分で見つけた"スーパーボランティア"の尾畠春夫さん
  • 東日本大震災や熊本地震など「困っている人がいれば」その場へ駆け付けた
  • 理稀ちゃんに「人の喜ぶことをしてあげてって伝えたい」

山口県周防大島町で12日から行方不明となっていた2歳の藤本理稀(よしき)ちゃん。

警察や消防など150人態勢での捜索が行われたものの3日間見つからなかったが、捜索開始から約30分で大分県から駆け付けた尾畠春夫さん(78)が理稀ちゃんを発見した。

尾畠さんは「理稀くんに出会わせてくれて、元気に抱いて下りられたことが最高の幸せです」と語った。

理稀ちゃんが見つかったのは祖父が最後に姿を確認した場所から約500メートル離れた森の中。

尾畠さんが理稀ちゃんを見つけた時には、沢で石の上に座っていたという。

「よしくん?と言ったら『うん!』って言ったの。もう元気そのものの声やったね。まさか、山の中で3日間も生活した2歳の子どもの声だとは思わなかった」と発見時の様子を明かした。

理稀ちゃんは脱水症状があったものの、病院で点滴を受け回復に向かっている。

過去に子どもの捜索に加わった経験が活きた?

地元では有名な"スーパーボランティア"である尾畠さんだが、なぜ発見できたのだろうか。

発見場所はうっそうとした森の中で、足元は石だらけ。

尾畠さんはこの場所にたどり着いた理由を「上に上がっていくというのは子どもの習性なんだと私は思っていたから。だから、上がっていったらぴったり当たった」と話した。

実は、尾畠さんは2年前にも子どもの捜索に加わった経験があるという。

2016年12月に大分県佐伯市で女児が行方不明になった時も、警察や消防が約150人態勢で捜索。別の一般男性が女の子を発見したが「捜索隊が予想しない場所をあえて探そう」という判断が功を奏したという。

震災、豪雨などさまざまな被災地へ駆け付けた

これまでも人が困っていればその場に駆け付けてきたという尾畠さんは、東日本大震災のときには、被災者の写真などを探す『思い出探し隊』のボランティアに参加している。

また、2年前の2016年には熊本地震の被災地・益城町に、2017年の九州豪雨では大分県日田市でボランティア活動をする姿がカメラに捉えられている。

地元でも率先してボランティアに励む尾畠さん。近所で巨峰園を営んでいる藤原さんは「草を刈ってくれるんです。通学路だから子どものためにと。子どもがマムシに噛まれたりしたら大変だからと、毎年刈ってもらっています」と話した。

また、近所の人も「家の前に門があり、そのホワイトボードに『2歳の子供を探しに山口に行ってきます』と書いてありました」と明かした。

そんな尾畠さんは、15日山口県警から感謝状が贈られた。

理稀ちゃんの母・美緒さんは「生きて会えると思っていなかったというのが、本当正直なところだったので、もう胸がいっぱいで」と涙を浮かべた。

尾畠さんは諦めかけていた母親と、14日に顔を合わせてある話をしたという。

「必ず私が見つけたら、必ず私が抱きしめて、直にあなたにお渡ししますからと言った。お母さんに渡したの、もうお母さん声が出なかった。あのときのうれしい顔は一生焼き付いて離れない。理稀くんがどこかでまた元気で大きくなったら人の喜ぶことをしてあげてって伝えたいですね」と尾畠さんは力強く語った。

(「めざましテレビ」8月16日放送分より)

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