菌が増殖し食中毒の危険…飲みかけのペットボトル飲料で注意したいこと

カテゴリ:暮らし

  • 口の中には多くの細菌!口をつけて飲むことで細菌が入り込む 
  • 口をつけた後の麦茶は24時間で細菌数が50倍以上も増加 
  • 細菌の増殖が引き起こすのは食中毒だけではない!

今、飲みかけのペットボトル飲料による食中毒がSNSなどで話題になっている。

「昨日の飲みかけの麦茶(その間ずっと車内に放置)を飲んだらたぶん食中毒になったっぽい…」というツイッターの投稿。

炎天下の車内に飲みかけのペットボトルの麦茶を放置し、再び飲んだところ、激しい腹痛に襲われたという。このツイートをした男性は「もう飲んでいて気付かなかったです。いつもと同じ麦茶だなと。"雑菌が増殖"する、そういう意識も全然なくて、今回の件でちょっと考えも改めようかなと思いました」と話している。

細菌が繁殖しやすいのは気温30℃前後!

14日の最高気温が34.1度と、猛暑日に迫る勢いだった東京。

お台場で50人に聞いたところ、飲みかけのペットボトルを持ち歩いていた人は28人と半数以上いた。

ただ、飲みかけのペットボトル飲料による食中毒に関しては、知っている人が少なかった。

食中毒を防ぐためにペットボトルに直接、口をつけずに飲む"滝飲み"といった方法もある。

だが、食品の衛生管理に詳しい東海大学・後藤慶一教授は「口をつけなくても一旦、ペットボトルを開栓してしまえば、外気にさらされることになるため、空気中の微生物が入り込み、腐敗を引き起こす可能性が高まります」と指摘。

実際に菌が繁殖してしまったペットボトル飲料は、中身が濁ってしまったり、成分が分離してしまったり、白いものが飲み物を覆うように細菌が増殖してしまったものもある。

人の口には多くの細菌がいるため、ペットボトルに直接口をつけて飲むことで、中に菌が入り込んでしまうという。

細菌が繁殖しやすいのは、気温30℃前後と言われているため、気温が高い今は特に注意が必要。

口をつけた「麦茶」の細菌数が24時間後には50倍超に!

では、ペットボトル飲料の種類によって菌の繁殖の仕方に違いはあるのか。

ペットボトルに口をつけた後の1ミリリットルあたりの細菌数を調べた食品微生物センターの実験データでは、2時間が経過した状態では菌の繁殖にそれほど差はないが、24時間後には「麦茶」の細菌数が50倍以上に増加した。

これは原料である麦に含まれる炭水化物を細菌が好むことや、無添加で保存料が入っていないためだという。

一般的に菌が10万から100万個を超えると"腐敗の初期段階"となり、食中毒の危険性が出てくるようだ。

麦茶以外では、牛乳成分の入ったコーヒー・紅茶飲料も細菌の増殖率が高いといわれている。

一方、麦茶に比べて細菌の増加が少なかったオレンジジュースとスポーツドリンクは、どちらも菌が好む糖分が含まれてはいるものの、飲み物自体が酸性だったことで菌の増殖が抑えられたという。

また、ペットボトル飲料の飲み方にも気を付けるべきポイントがある。

後藤教授は「ペットボトルに口をつけないで、コップなどに移して早めに飲み切ること、残った場合には冷蔵庫に保存することで微生物の繁殖は穏やかになるので、一時的には保存というのは可能だが、できるだけ早く飲み切っていただくのがいい」という。

食中毒だけではない危険

ただ、細菌の増殖が引き起こすのは食中毒だけではない。

国民生活センターに寄せられた事例には、80代の女性から「ペットボトル入り炭酸飲料を半分飲み残し、キャップを閉めて常温で1カ月置いたら、いきなり破裂した。複雑骨折と切傷を負い、手術を受けて入院した」とペットボトル破裂の事故例が寄せられている。

後藤教授は「ガスを発生する微生物がペットボトルの中に混入して、微生物の発育が旺盛な環境に置かれてしまうと、ペットボトルが膨張して破裂する可能性が高まります。飲料の種類と何℃で置かれるか、にもよりますが、早ければ1日から2日でペットボトルの膨張や破裂は見られると思います」と話した。

さらに、飲み終わったペットボトルに別の飲み物を入れて再利用をすることも、細菌を増殖させることになるのでやめてほしいと飲料メーカーは訴えている。

(「めざましテレビ」8月15日放送分より)

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