「2100年 未来の天気予報」に衝撃…東京の気温は44℃になる!?

FNN.jp編集部
カテゴリ:国内

  • 2018年の夏 埼玉県熊谷市で観測史上最高の41.1℃を記録
  • 環境省の「2100年 未来の天気予報」で東京・名古屋が44℃
  • 「必ずこうなる」ではなく「温暖化対策を全くしない最悪の事態」の試算

2018年の夏はとにかく暑い。
7月23日には埼玉県熊谷市で観測史上最高の41.1℃を記録し、気象庁はこの猛暑を「災害と認識している」と発表。
8月に入っても連日40℃を超える地域があり、これが当たり前になったら日本の気温はこれからどうなっていくのだろうか?
来年の夏も猛暑なのか?、その先の未来はもっと暑くなるのか
そんな誰もが思う疑問に対し、環境省が驚くべき予報を発表している。

出典:環境省

これは環境省が制作した、西暦2100年の日本を描く「未来の天気予報」という動画に使われている一場面。

なんと東京、名古屋が44℃
北国・札幌も41℃あるが、逆に南国・沖縄の方が39℃と涼しくなっている。

今でさえ勘弁してほしいのに、2100年にはこんなに暑くなってしまうのか…
衝撃的な予報はさらに続く。

なんと沖縄県那覇市では1年のほぼ半分が気温30℃を超える真夏日になるという。
そして、別の画面では「熱中症で病院に運ばれる人は全国で12万人」になるとしている。

想像しただけでも夏バテしてしまいそうな気持ちになるが、2100年の日本は本当にこんな気候になるのだろうか?
どんな気象予報士も、そんな未来の予報はしていないのに、どうやって気温を予測したのか?
担当者に聞いてみた。

2100年「冬の方が気温の上昇が大きい」

――2100年の気温はどうやって予測したのか?

映像の情報は、専門家の国際機関IPCCが2013~14年にかけて公表した「第5次評価報告」や、気象庁の「地球温暖化予測情報」等をもとに作成しています。
2100年の最高気温は、各地のこれまでの最高気温に、気象庁の資料に基づく最高気温将来予測を加えて算出しました。

つまり、【2100年の最高気温】=【各地点の1981~2010年の夏(6~8月)を対象とした最高気温)】+【最高気温将来予測】ということになる。
また熱中症の患者数については、消防庁の「平成27年の熱中症による救急搬送状況」と国立環境研究所の「熱中症患者の発生状況と今後の予測」等をもとにしているという。
平成27年夏の熱中症による救急搬送人員数は5万5,852人で、国立環境研究所は「2100年ぐらいになると患者数は今の2倍くらいに増加する」としている。

ちなみに、札幌より沖縄の方が温度が低いのはなぜかというと、温暖化の影響とは関係なく札幌など海から遠いところのほうが熱がたまりやすいからだという。沖縄は島なので風が通り、熱がこもりにくいので気温が上がらないそうだ。
これまでの最高気温も、沖縄35.6℃(2001年8月9日)より札幌36.2℃(1994年08月07日)のほうが高い。

イメージ

――夏の暑さが注目されているが、2100年の冬はどうなるのか?

気象庁の「地球温暖化予測情報」によると、海氷や積雪の融解による影響が大きい冬の方が夏よりも気温の上昇が大きいとされています。
これまで以上の対策がとられない場合、冬の気温は全国平均で5℃程度上昇すると予測されています。

――2100年、南極の氷など世界の気候はどうなる?

IPCC第5次評価報告によると、南極は「世界平均地上気温の上昇に伴い、21世紀末に海氷面積と体積の減少が予測されているが、その確信度は低い」とされています。
世界の気候については、地域的な例外はあるかもしれないとしながら「湿潤地域と乾燥地域、湿潤な季節と乾燥した季節の間での降水量の差が増加するだろう」とされています。

映像はまもなく一般公開する予定です

実はこの「2100年 未来の天気予報」は、テレビなどで紹介されて話題になった当時は一般公開していなかった。
そのため、ネットでは「映像を探したけど見つからない」という声も上がっていたが、それなら何のために映像を作ったのだろうか?


――公開しないなら映像は何に使っているのか?

環境省では「COOL CHOICE」という地球温暖化対策のための国民運動を行っています。
「2100年 未来の天気予報」は、地球温暖化に関する情報を人々に伝える「地球温暖化防止コミュニケーター」が、小中学校の出前授業やセミナーなどで使用することを目的として制作したので、これまで一般公開は行っていませんでした。
この映像は、今後の温暖化の影響を特定するものではなく、あくまでも最新の科学的知見に基づき、有効な対策を全く講じなかった場合、最悪どのような事態になるのかを示したもので、コミュニケーターによる授業や講演では、こういった前提条件をしっかり伝えていました。
しかし今、反響がかなり多くなり、様々なご意見をいただいたため、近々公開する予定となりました。

――映像のような未来にならないため、一人一人にできることは?

地球温暖化のことを理解し、それぞれの立場で、対策を行っていくことが大切です。
各家庭では、省エネ・低炭素型の製品への買い換え・サービスの利用・ライフスタイルの選択など、地球温暖化対策に資する「賢い選択(COOL CHOICE)」をお願いしたいと考えています。


これまで「2100年 未来の天気予報」の映像をダウンロードするためには、各地で行われるセミナーを受講したり、テストに合格したりするなどして、「地球温暖化防止コミュニケーター」に登録する必要があった。
その動画がもっと手軽に見られるようになれば、地球温暖化対策の必要性ももっと多くの人に知れ渡ることになりそうだ。
一人一人の心がけやライフスタイルの変更で、異常に暑い未来の夏を避けられるのであれば絶対にその方がいい。

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