肩を震わせ…山根会長“辞任”も影響力は残る? 告発者側は新たな証拠を公表

  • 「進退は自分が決める」から一夜、辞任を発表した山根会長
  • 告発者側「会長を辞任するだけで連名に残る。このままでは何も変わらない」
  • 新証拠“会長とされる音声”…早期決着させなければ、競技自体が信頼を失う

8日午後0時半頃、大阪市内で日本ボクシング連盟の山根明会長(78)が、注目の進退を表明した。
その前日、3時間半に及んだ7日の臨時理事会では、どのような様子だったのか。

宮崎県ボクシング連盟の菊池浩吉副会長によると、「2時間半ずっと会長がしゃべって、1時間理事の方々がしゃべっただけの話で。理事の方も『ダメだこりゃ』と言っていましたから」ということだ。

最後には、「進退は自分が決める」との意思を強く示したという山根会長。
臨時理事会後、結論は出たのか?という記者の質問に対しては「いや、会長一任です!私は歴史に生まれた歴史の男でございます!」と話していた。

“男のけじめ” 辞任を決断

この発言から17時間後、当初の予定より30分遅れて会場に現れた山根会長が下した“男のけじめ”は…

「おはようございます。私は、12時過ぎてもおはようございますでございます。私は、本日をもって辞任をいたします。その理由は、昨夜、最後に理事の皆さんから会長一任と言われたので、私自身が家に戻って嫁に相談し、辞任をしたいと。どういうことがあっても、会長を死ぬまで面倒を見ていくから、いま楽になってくださいと言われたので、決意しました

時折肩を震わせ、辞任を発表。
山根氏が潔く身を引くことで、騒動は決着するかに見えたが、告発者側はそう考えてはいないようだ。

宮崎県ボクシング連盟の菊池浩吉副会長は、「辞任が一体どういう意味なのか、ということに対して明確じゃない。会長を降りられて通常理事になるのか」と話し、山根氏の影響は残るのか?という問いに対しては、「もちろんです」と答えた。

さらに、告発したボクシング関係者によると、「辞任と言うのは会長を辞任するだけで、連名に残るんです。理事として。そういう道を画策していると、このままいくと何も変わらない」という。

山根氏が、もし会長を辞任しただけならば、理事の立場は残り、影響力を誇示し続ける可能性もあるというのだ。
それに対して菊池副会長は、「私たちは(山根氏の)除名に向けて動きます」としている。

会長本人とされる音声「接戦した場合、やっぱり奈良やな」

山根会長の辞任会見から約2時間後、告発者の代表者らが都内で会見を行った。
そこで、新たな証拠が公表された。

山根会長の出身母体である奈良県連の選手を判定で優遇したとされる“奈良判定”などの審判不正疑惑。
山根会長は、2日の電話インタビューでは「それは絶対ありません」、4日には「手数でも肩の入ったパンチとパパパとするのとは違うわけ。それを勘違いしないで」と再三に渡り不正疑惑を否定していた。

しかし、2016年2月に録音されたという会長本人とされる音声では、次のように語っていた。
「俺はあれやで。審判のミーティングの時にな、最初は言わないけど、奈良の選手を勝たせろとか言わない。接戦をした場合は、誰にやるの?って言うわけ。人間関係やろ?接戦した場合、やっぱり奈良やな。それ反対につけた場合は『お前なめてるんか?』ってなってくるわけ」

新潟県ボクシング連盟の仁多見副理事長(8日午後2時過ぎ)

新潟県ボクシング連盟の仁多見史隆副理事長は、会見で、日本連盟が審判不正を明確に否定したが、「私たちは確固たる証拠を入手しております」とした。
さらに、「このような発言を聞いた審判員が、それに従うとか忖度する。また正常な判定ができなくなったこと。この問題を早期に決着させなければ、競技自体が信頼を失ってしまう」と発言。

告発者側は、あくまでも山根氏の連盟からの除名と全理事の解任を求めていくとしている。
騒動は新たな局面を迎え、“第2ラウンド“のゴングが鳴った格好だ。

「問題があった部分に関して、法人の会長として申し訳ない。どうか選手の皆さん、将来、東京五輪に参加できなくても、その次の五輪もあります。頑張ってください。本日は、本当に申し訳ありません」と頭を下げた山根氏。
スポーツ庁の鈴木大地長官は、「遅きに失した感はありますけれども、一歩前進だと思っています。ただ、これで終わったわけではないので」と話した。

新たな証拠が示された告発者側の会見を受け、日本ボクシング連盟は、8日午後6時から緊急会見を開いている。


(「プライムニュース イブニング」8月8日放送分より)

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