東京医科大が入試で「女子の点数」を操作…他の医大にも聞いてみた

カテゴリ:国内

  • 女子の受験者の得点を一律1割から2割ほど減点
  • 得点操作は2011年ごろから始まったとみられている
  • 番組で系列病院を持つ全国39の大学にアンケートを実施

裏口入学問題に揺れる東京医科大学の新たな問題について、林芳正文部科学大臣は「女子を不当に差別をするような入学者選抜が行われることは断じて認められない」と怒りをあらわにした。

関係者によると、今年の一般入試で女子の受験者の得点が一律に減点されたという。

なぜ、女子の受験者の点数が操作されたのか?その実態に迫った。

結婚・出産…敬遠される女性たち

今年2月に行われた医学部医学科の一般入試は、男子1596人、女子1018人が受験し、一次試験の合格者数が出そろった段階で、女子の受験者の得点を一律1割から2割ほど減点したという。

その結果、二次試験に進んだ男子は303人、女子は148人で、最終合格者は男子141人に対し、女子はわずか30人だった。

関係者によると、得点操作は2011年ごろから始まったといい、女子の合格者を全体の3割前後に抑えるようになったという。

その理由について、医療ジャーナリストの油井香代子さんは、「医療現場から退職を余儀なくされる女性は、やはり男性よりも多い。忙しい大学病院の中でも、ちょっと敬遠されるところも出てくる」と話した。

大学関係者は取材に対して「当直がきつく、結婚・出産があるため、女性がほとんど残らない」と明かしている。

系列病院を持つ全国39の大学にアンケート

こうした女性の割合の調整は他の医大や医学部でも行われているのか。

そこで「めざましテレビ」が系列病院を持つ全国39の大学にアンケートを実施したところ、23校から回答が寄せられた。

「女子受験者の得点を操作したことがあるか?」という質問には、すべての大学は「ない」と回答。

「校内に女子を敬遠する風潮があるか?」という問いには、22校が「ない」とし、1校が無回答だった。

そして「東京医科大の得点操作問題についてどう思うか?」という質問には、「大変残念でなりません。時代遅れも甚だしく、怒りすら覚えます」や「受験生に対して公平な入学者選抜を行っている本学としては理解に苦しむところです」とコメントしていた。

また、東京医科大の女子の合格者が3割前後の一方で、アンケートに答えた23校の中で20校が回答した大学全体の平均は4割強。東京医科大で女子の割合が低いことがわかる。

文部科学省が、国公立および私立の大学入試について「公正かつ妥当な方法」での選抜を通達する中、女子の受験者の得点を減点したといわれる東京医科大学。

大学ジャーナリストの石渡嶺司さんは「一般入試についてはかなり倍率が高いですし、1点変わるだけで合格、不合格が変わる激戦。女子学生を減らしたいからという差別的感情でカットしてしまうというのは、社会通念上も認められないし、まして教育機関のするべきことではありません。人気が高い医学部といえども受験生が敬遠する可能性も高いと言えるでしょう」と述べた。

女子の受験生「ちょっとやる気を失う…」

今回の問題について、医大専門予備校「慶応進学会フロンティア」に通う女性の受験生は「勉強しても平等じゃなく取られるなら意味がない…までは言わないけれど、ちょっとやる気を失う」と肩を落とした。

また、今年東京医科大の受験に失敗し、来年リベンジに燃えているという女性は「東京医科大は自分の志望校の一つでもあるので、そういった話を聞くとやってられない。受験生としても男子女子関係なく頑張っている環境で、女子だけという理由だけで差別されるのはダメですね」と複雑な心境を明かした。

東京医科大学は今月上旬にも汚職事件の調査結果を公表する見通しで、文部科学省は今回の問題についても報告を求める考えだという。

(「めざましテレビ」8月3日放送分より)

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