駆け込み乗車防止で「発車ベル」をやめる?JR東日本に意図を聞いた

  • 8月1日からJR常磐線で実証実験がスタート
  • 「発車ベル」をやめ、「発車メロディー」が聞こえる範囲を狭める
  • 10分未満の電車の遅れの原因の約6割は「乗車時間超過」「ドア再開閉」

8月1日からJR常磐線で実証実験がスタート

JR東日本は8月1日から、駅のホームにある「発車ベル」を押して流れる「発車メロディー」が駆け込み乗車を助長している可能性があるとして、常磐線の一部区間で「発車ベル」を使わずに車両に設置された車外向けスピーカーからドアの開閉を知らせる実証実験を始める。

実験の対象は、常磐線各駅停車の「亀有ー取手」間。
検証結果を踏まえて、拡大を検討するという。

「発車ベル」と「発車メロディー」の違いもいまいち分かりづらいが、今回の実証実験によってどのような効果が期待できるのか?
JR東日本・東京支社の広報担当者に聞いた。

「発車メロディー」が聞こえる範囲を狭める

――あらためて、「発車ベル」を使わない実証実験をやることにした理由は?

従来の発車メロディーは、駅のホームにある「発車ベル」を押して、ホームに設置されたスピーカーから「発車メロディー」を流しているので、音量が大きく、広範囲に聞こえるため、駆け込み乗車を助長している可能性があります。

そのため、ホームに設置されたスピーカーから発車メロディーを流すのをやめ、代わりに電車の車両に設置された車外スピーカーから発車メロディーを流します。

発車メロディーの聞こえる範囲を狭めることで、駆け込み乗車を減らすことができるかどうかを検証します。

提供:JR東日本

国土交通省のデータによれば、10分未満の電車の遅れにあたる小規模な遅延が起きる原因は、「乗車時間超過」、次いで「ドア再開閉」が約6割を占める。(「電車が毎日遅れるのはナゼ?」)
こうしたことからも駆け込み乗車を減らすことが、電車のスムーズな運行につながることはうなずける。

混同しがちだが「発車ベル」と「発車メロディー」は別のもの

――「発車ベル」を押すのをやめるだけで、発車メロディーは流すということ?

はい。車両の車外スピーカーから発車メロディーを流します。

――「発車ベル」と「発車メロディー」は同じものと捉えていたが?

違います。
「発車ベル」は、駅のホームにある「発車メロディー」を流すスイッチのことです。

――車外スピーカーから発車メロディーを流す場合、スイッチはどこにあるの?

車両内にあります。

――実証実験の対象を常磐線各駅停車の「亀有ー取手」間にした理由は?

他の路線では駅独自の発車メロディーがあるため、自治体などの調整が必要なのですが、常磐線各駅停車には駅独自の発車メロディーがないことから今回選定しました。

――実証実験は8月1日から始めて、どのぐらいの期間やる予定?

現時点では決まっていません。

確かに発車メロディーが聞こえると急いでしまう心理はわかる。
聞こえる範囲を狭めるという今回の試みが、電車の遅れによる乗客のイライラを解消できるのか、結果を待ちたい。