妊娠から産後1年に約3割が退職。「上司が理解してくれないと…」働く女性の声

カテゴリ:国内

  • 出産を機に仕事を辞める女性は年間20万人
  • 企業の損失は総額 約1.2兆円
  • 「制度を整えても、上司や仲間が理解してくれないと実際に続けていくのは難しい」

第一生命経済研究所の試算によると、出産を機に仕事を辞める女性正社員やパート・派遣労働者などは、年間で20万人にのぼるという。

また、女性の退職による生産力低下などの企業の損失は、総額 約1.2兆円にのぼると試算している。

第一生命経済研究所は、女性の離職者を抑えるためには、保育施設の整備や育休制度を充実させることが重要であるとしている。

働く女性達は…

育児休暇中の小売業(40代)
「来年の4月から復帰予定だが、保育園に入れなかったら復帰できないかもしれない」

育児休暇中の総務経理関係(30代)
「以前勤務していたところは女性ばかりの会社だったが、出産前後の態勢は100%ではなかった。なのでまた新しい人を雇って、その人たちが出産になれば辞めてという悪循環だった」

IT関係(20代)
「たとえ復帰したとしても、時短にしかできないようないかにも簡単な仕事しかさせてもらえないので、だったら別の働き方を考えたいと言って辞めていった方もいる。いろいろな制度を整えていても、現場の上司や仲間が本質的に理解してくれていないと実際に続けていくのは本当に難しいと思う」

妊娠から出産後1年までに約3割が退職

育休制度の利用は28.3%に増加(第一生命経済研究所調べ)

第一生命経済研究所の調べでは、育休制度を利用した人は、2000年~2004年までは15.3%程度だったのに対して、2010年~2014年は28.3%と約2倍に増えている。
一方で、出産前後の就業状況を見ると、妊娠から出産後1年までに退職する人が33.9%にのぼっていて、多くの女性が妊娠中から出産を経て仕事を続けることが出来なかったことがわかる。

妊娠から出産後1年までに約3割が退職(第一生命経済研究所調べ)

津田塾大学の萱野 稔人教授は、「子育てと仕事の両立はまだまだ不十分ではあるが、かなり社会的に関心が持たれるようになってきた。しかし、妊娠中の状況と仕事の両立はまだ関心が低く盲点になっている。その対策が必要。人手不足なのでかつての様に人が辞めた後に簡単に補充することができなくなっている。企業の事業継続のためにも妊娠、出産時の両立を考えていかないといけない時代だと思う」と話す。

(「プライムニュース α」7月30日放送分)

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