東京五輪まで2年。通勤の“混雑率200%”緩和へのカギは「テレワーク」

カテゴリ:国内

  • 東京五輪開催時は、体と体が触れ合う“混雑率200%”が約1.5倍に
  • 都や組織委員会…時差通勤や在宅勤務を呼びかけ
  • 2012年ロンドン五輪…市民の3分の1が通勤ラッシュを回避

多くの利用客で混み合う首都圏の朝の通勤時間帯。 
しかしこれが2年後の東京オリンピック開催時には、さらにひどくなる恐れがあるという。

体と体が触れ合う“混雑率200%”が約1.5倍に

鉄道の混雑緩和策などを研究する中央大学の田口東教授によると、「JRと東京メトロが特に多くなる。乗車率でいうと200%の電車に乗っている人が今まで1だとすると、それが1.5倍ぐらいになる」と言う。

混雑率200%とは、体と体がふれあい相当な圧迫感がある混み具合で、全国で最も乗車率が高いとされる東京メトロ東西線のラッシュ時に相当する。 

大会期間中、首都圏を中心に訪れる観客は外国人を含め約1000万人。
混雑するのは電車の中だけではない。 

オリンピック期間中は新木場駅を利用して競技場に移動する人が多く、その利用客は約3倍に増えると見込まれている。 

新木場駅…通常の3倍の人が利用する可能性

江東区の新木場駅周辺には3つの競技会場があり、通常の3倍の人が利用する可能性がある。
そのため駅構内はもちろん、周辺の歩道なども歩行者で混み合い、混乱が起きる恐れがあるという。 
     
こうした混雑緩和に向け都や組織委員会は、観客が競技会場に入る時間や経路を分散させたり、企業に対しては、時差通勤や在宅勤務などのテレワークの推進を呼びかけている。

時差通勤や在宅勤務…2012年ロンドン五輪で効果発揮

テレワークについて広告代理店に勤務する30代の男性は、「営業なので結構融通きくので自分次第で、やり方によってはできると思います」と話す。
 
また、製薬会社に勤務する60代の男性は、「確かに時差出勤できればいいんですけど、会社がそうしてくれればそうなるかもしれないですが」とコメント。
 
過去のオリンピックでこうした対策が効果を発揮したケースがある。

2012年のロンドンオリンピックでは、混雑緩和策として地域住民に対し、通常移動する経路や時間の変更を要請した他、官公庁や大企業で在宅ワークを奨励。  
 
その結果、ロンドン市民の3分の1の約250万人が、通勤ラッシュを避け、時間やルートなどを変更したこともあり、交通機関に大きな混乱は見られなかったという。

東京五輪…多様な働き方で生産性向上へ

津田塾大学の萱野 稔人教授は、「時差通勤も在宅ワークも働き方改革の一環。政府の旗振りもあるが、それぞれの企業がどこまで努力するのか。出勤しなくても仕事できるのではないか根本的に見直す必要がある」と話す。

「50年前の東京オリンピックは、先進国に飛躍していくための社会インフラを整えることが遺産になったが、今回のオリンピックは多様な働き方で生産性向上につなげていくということを遺産として目指すようになれば、混雑も緩和されるし、一つの時代の幕開けにもなるし、一石二鳥になる」と指摘する。

開催まであと2年。果たしてどんな対策を打つことができるのか。   
官民を挙げた混雑緩和策が求められている。

(「プライムニュース α」7月23日放送分)

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