「どこまで近づくかは船長判断」ハワイの人気ツアーで噴石直撃

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  • 噴石が直撃した船の天井にはバスケットボールほどの穴
  • 溶岩を見てまわるツアーは、ハワイ島の観光資源の一つ
  • 「普通の噴火であれば50mでも危険はないが、今回はまれなケース」

2カ月以上にわたって活発な火山活動が続いているアメリカ・ハワイ島で、吹き飛んだ溶岩の塊が観光ツアーの船を直撃。

23人が怪我を負い、1人が重傷となっている。

暗闇の中に白い煙と赤い炎が浮かび、大きな悲鳴とともに溶岩の塊が降り注いだ。

別の船が撮影していた映像には、高々と上がる白い噴煙をとらえている。

このボートは危険を感じて、別の方向へと避難するも、約8秒後に再びカメラを向けると、赤い火柱が数百メートルの高さに吹き上がっていた。

噴石が直撃した船の天井には、バスケットボールほどの穴が空き、屋根には冷えて固まった溶岩が残っている。

人気のツアー 溶岩流れるたび歓声

世界一活発な火山といわれるキラウエア火山は、ことし5月に爆発的噴火を起こし、非常事態宣言が出された。

火山周辺には、「公園閉鎖中」や「地割れあり」など注意を促す標識がいたるところにあった。

アメリカの地質調査所によると、16日時点で約33平方キロメートル、東京ドーム約700個もの広さが溶岩の被害に遭っているという。

12日には、海に流れ込んだ溶岩により新しい島も出現している。

また、溶岩を見てまわるツアーは、島の観光資源の一つとなり、徒歩をはじめ、船やヘリコプターなどのツアーも人気があるという。

ハワイ島には船でまわるツアーは4社あるといい、今回事故があったツアー会社の場合は、3時間で一人約2万5200円で、50人ほどが乗る船で沿岸をまわっていく。

日本人にも人気のツアーであり、事故の数日前、日本人観光客が撮影した映像では、溶岩が流れるたびに大きな歓声があがる様子が映されている。

だが、参加者を見るとヘルメットをかぶっているようには見えない。

ツアー参加者撮影

「どこまで行くかは船長の判断」

船のツアーでの安全対策はどのように取られているのか。

今回の事故とは別の会社に所属する船長は「溶岩ツアー船は制限区域に入る許可をもらっています。どこまで行くかは船長の判断による。我々は毎日行っているので」と話した。

現地の沿岸警備隊が定めた決まりでは、溶岩が海に流れ出すポイントから300メートル以内を立ち入り禁止にしているが、熟練の乗組員と安全対策の機材が備わった観光用ボートに限り、50メートルまで近づくことが許可されている。


事故が起きた船は、船長が地元メディアに語った話によると、約230メートルまで近づいていたという。


今回の爆発ついて東京大学名誉教授・笠原順三氏は「非常にまれなケースだと思います。日本の火山のように噴出してその勢いで100メートル以上まで噴煙が上がった。それによって噴石が1キロ以上飛ぶということはあり得る」という。


また、「今までの普通の噴火であれば、50メートルでも危険がない。しかし、今回の噴火は観光ツアーの見直しが緊急に必要です」と指摘した。

地元当局は運行の詳しい状況や安全管理に問題がなかったかなど調査を進めているという。

(「めざましテレビ」7月18日放送分より)

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