「ここは日本か?」海外サポーターが送った“ニッポンコール”~木村拓也アナが見たW杯

木村 拓也
カテゴリ:国内

ロシアから「ドーブライ ディエン!(こんにちは)」

日本中が歓喜に沸いた今年のW杯ロシア大会。

日本代表の試合を含めおよそ1か月、現地で取材を続けてきました。4年に一度のワールドカップ取材という貴重な体験であり、サッカーの醍醐味をまざまざと感じさせられる1か月でした。

日本代表のキャンプ地やスタジアム前から毎日、中継を続けました。帰国後、数えてみると、現地からの中継回数はおよそ30回にも及びました。

こんなに毎日中継をしたのは、前番組の天気コーナー「上を向いて歩こう」以来です。全国のみなさんと触れ合ってきた「上を向いて―」の中継でしたが、今回のロシアからの中継では、熱い日本人サポーターはもちろん、世界中の方々とともに中継をすることが多かったのが印象的でした。

「プライムニュースイブニング」の中継では、毎回、ロシア語を交えて「日本の皆さん、ドーブライ ディエン(こんにちは)!」という挨拶から中継を始めていましたが、1か月間現地に滞在したことで、簡単な挨拶から、飲食店で食事を注文するぐらいの日常会話はできるように・・・。
まさにロシアにどっぷり浸かった1か月間でした。

実感!日を追うごとに、日本代表を称賛する海外サポーターが増えた!

現地で海外から来たサポーターたちに取材をしている中で、時間がたつにつれ感じた、大きな「変化」が2つありました。1つ目の「変化」は、ずばり「日本サッカーの認知度」です。

初戦のコロンビア戦の前は、海外サポーターに「日本のサッカーについてどう感じますか?」と質問をしても、「正直わからないよ」と言われることが多々あり、選手の名前も中々出てこないような状況でした。

ただ、コロンビア戦での勝利をきっかけに、2戦目セネガル戦の引き分け、そして、3戦目ポーランド戦で世界的にも議論を呼んだ日本代表のパス回し…と、日を追うごとに、日本代表について快く話をしてくれる海外サポーターが多くなっていきました。

ポーランド戦での“パス回し”に関しては、「あれはサムライではない」「勝つためには仕方ない」と海外サポーターの間でも評価が二分されました。
それでも決勝トーナメント1回戦、ベルギー戦での日本の激闘を経て、海外サポーターの日本代表を称賛する声が大多数になったことを肌で感じました。
日本サッカーの「認知度」は4つの戦いを通じて確実に高まったと思います。

「ここは日本か?」思わず錯覚!あまりにも美しい光景

日本サッカーの「認知度」のアップに伴う形で、大きな「変化」を遂げたものがもう一つありました。
それは、スタジアムでの「日本への歓声の大きさ」
初戦の勝利を受けて、ロシア人のサポーターで日本を応援する人が多くなっていきました。

日本代表の試合の日には、頬に日本の国旗をペイントしたり、日本人サポーターが配布した「必勝」のハチマキを巻いて観戦したりする人も増えました。
加えて、ロシア人サポーターのみならず、他の海外サポーターも含めて、ベルギー戦で2点目を決めた瞬間などは、スタジアム内が一気に「ニッポン」コールに沸きました。
思わず「ここは日本か?」と錯覚するほどであまりにも美しい光景でした。

残念ながら西野JAPANの前に「ベスト8」の壁は大きく立ちはだかりましたが、彼らの戦いは、日本での報道以上に、とても称賛されていると肌で感じました。
あくまでもスタジアムで感じた個人的な印象ではありますが、日本人サポーター、対戦国サポーターなどの会場応援比率を、日本:対戦国:その他(地元サポーターなど)でいいますと、

初戦コロンビア   日本2:対戦国7:その他1 

2戦目セネガル   日本3:対戦国1:その他6

3戦目ポーランド  日本2:対戦国2:その他6

4戦目ベルギー   日本2:対戦国3:その他5

という感じでしょうか。まさに「その他」にあたる皆さんのなかから、ニッポンコールを次々と送ってくれたわけです。

甘酸っぱかったロシア ~取材こぼれ話~

ところで、みなさんは、ロシアの気候というとどんなイメージをお持ちでしょうか?

私は夏といえども「寒い」と思っていましたが、実際はむしろ逆でした。さらに「暑い」だけでなく、「寒暖差が激しく、日が長い」という驚きの気候でした。
日本代表キャンプ地「カザン」を筆頭に「サランスク」「エカテリンブルク」「ヴォルゴグラード」「ロストフ・ナ・ドヌ」と各地を転々としましたが、どの地も日差しがある日は30度を超える暑さ、ヴォルゴグラードでは40度を超える灼熱の日もありました。一方で、朝晩は10度近くも気温が下がり、雨の日は10度前後で薄手のコートが必要な寒さにもなりました。加えて、夏の季節は日が長いこともあり朝4時には日の出を迎え、午後9時くらいまで明るい状況が続きます。

寒暖差が激しいですが、日本の夏とは違い湿度が低いためカラっとしています。ジリジリとした暑さは感じますが、不快な蒸し暑さは全くありません。

そういった中で、ロシアの人々は水分補給のために「果物」をよく摂取します。

青果店には色とりどりのフルーツが並ぶ

町中に青果店があり、店頭には色とりどりのフルーツが揃っています。加えて、黒パンなどを発酵させた「クヴァス」という飲み物を好みます。

果物は日本を比べると全体的に酸味が強く、クヴァスも甘酸っぱいです。

ロシアで好まれる飲み物「クヴァス」

最後に…

4年後は舞台はカタールに移ります。日本代表が果たせなかった「ベスト8」、そして、私も、視聴者に信頼をされるアナウンサーとして、歴史的勝利の瞬間に立ち会えるのを楽しみにしています。

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