被害の全体像が今も見えていない愛媛県。「水が不足」訴える住民たち

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  • 広島、岡山に次いで犠牲者が多い愛媛県
  • トイレ、お風呂、復旧作業に必要な水が不足
  • 秋から旬の"人気ブランド"にも影響が…

平成史上、最悪となった記録的な豪雨。死者は134人、安否不明者は60人となっている。(10日11時現在)

広島県や岡山県では、徐々に水が引き、被害の全容が明らかになってきたが、SNSには「広島岡山もだけど、愛媛も被害が大きいです。どうかもっと目を向けてほしい」という投稿も。

広島、岡山に次いで亡くなった人が多かった愛媛県の被害の全体像は今も不明だという。

※10日6時時点の状況

水は引いたが…水道が使えない

県内で最も多い11人の死者が出た宇和島市は、7日までの3日間で平年7月の1カ月分を上回る雨が降り、各地で土砂崩れが発生。川も氾濫し、広い地域に冠水被害が出た。


多くの車が駐車している家の前の坂道に、小さな石を含んだ泥水が流れている映像。この約15分後、状況は一変する。

濁流が音を立てて押し寄せ、4台の車が流され始め、流れが勢いを増すと、車があっという間に下流へと押し流される瞬間をカメラがとらえていた。

この濁流の反対側にある家の出口から避難したという撮影者の男性は
「動画を撮影していたときも結構ギリギリで、すごい音だった。
あの後すぐ、動画を切って走って逃げました。家は少しは壊れている部分はありますが、おばあちゃんとその娘さんとその息子さんが住んでいる親戚の家が土砂に埋まってしまった」と話した。

大雨被害から2日経ち、徐々に水が引いた宇和島市だが、川の近くにあった浄水場が被害を受け、今も水道が使えない地域があるという。

宇和島市議会の山本定彦議員は、9日に断水していない地域で水を汲み、断水している地域の住民に配布した。

山本議員いわく、「4か所回りました。とにかく、トイレに流すこと、お風呂で水を浴びたい、床上浸水しているところを流すために使いたい」という声が出ているという。

豪雨被害は名産品にも影響

また、道中で何か所も土砂崩れが起き、断水もしている隣の西予市。

7日までの3日間で、平年の7月1カ月分の倍近い雨が降り、肱川が氾濫。野村町などが水に浸かり、5人が犠牲となった。

猛暑のさなか、復旧作業をしている人たちは『水不足』を訴えている。

野村町の住民は「水道は出ません。電気はさっきつきました。お風呂も入ることができないし、困りました」と明かした。

野村町にある給水所では、大きな2つのポリタンクに水を汲む人の姿も。

住民は「お風呂も入りたいですが、トイレはやっぱり大変。きょうは3回往復しましたが、この給水車は本当にありがたいです」と話した。

西予市では9日から「ふるさと納税」を利用した緊急寄付金の受付を開始。

今回の寄付金には、西予市からのお礼の品は届かないが、豪雨は西予市の名産品にも影を落としていた。

それは明浜地区を中心に栽培されている「はまかぜみかん」という、糖度が高く、秋から旬を迎える人気のブランド。

みかんを販売する地域法人「無茶々園」の平野拓也さんは「斜面が大雨で畑ごと崩れているところがたくさん。それ以外にも農道が崩れてしまっていて、灌水の設備がダメになっているという状況もあるので、何十年もの被害になってきます」と話した。

甚大な被害が出ているがその全容は、崩落した土砂が撤去できていないため、今も把握できていないという。

(「めざましテレビ」7月10日放送分より)

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