「犯人を絶対許せません」 元看護師 逮捕前 直筆400文字の手紙

プライムニュース イブニング
カテゴリ:国内

  • 逮捕前 容疑者は記者に丁寧に書かれた400文字の手紙を送っていた
  • 逮捕後の供述では犯行認め「死刑覚悟」謝罪の言葉も
  • 患者が亡くなった際の遺族への説明が面倒だった…

2016年9月、神奈川・横浜市の病院で点滴に消毒液が混入され、入院患者が相次いで死亡した事件。

殺人容疑で逮捕され、9日送検された元看護師の久保木愛弓容疑者(31)は、逮捕前の任意の事情聴取に、夜勤の時間帯に患者が亡くなった際の遺族への説明が面倒だったため、自分の担当時間になる前に殺害したという趣旨の説明をしていることがわかった。

2016年10月、事件が発覚した翌週に取材した際、「私は何も気づかなかった。私は関わりはありません」と、犯行を否定していた久保木容疑者。
事件について「事件のことを聞いた時はすごく驚いて、すごくショックで、何でこんなことが起こったんだろうという思いと、勤めている者としては、患者さんにもご家族にもすごく申し訳ない思いでいっぱいでした」と語っていた。

「呪われた4階」患者の死が相次ぐ

事件が起きたのは2016年9月。旧大口病院に入院していた西川惣蔵さん(当時88)・八巻信雄さん(当時88)が点滴を受けた後に死亡。2人の体からは、消毒液の成分である界面活性剤が検出された。

2人が入院していた病院の4階では、2か月あまりに48人が亡くなるという異常事態が起きていた。

当時、病院に勤務していた看護師は、「(亡くなったのは)最初は1日1人。それが3人になり、5人になり、9月になったらもっとひどくなって(1日に)8人とか。4階はおかしいな、という話があった。(亡くなったのは)50人とか。呪われているのではないかと」と語っていた。
病院の関係者も「医者が『またか』と言いながら、鬼の形相で死亡診断書を書き続けていた」と話す。

この"呪われた4階"で看護師として勤務していた久保木容疑者には「殺人事件発覚後、病院に1回だけ来て、それ以降来なくなった」ことや「夜勤中に消毒液のボトルを2本捨てていた」ことから、同僚から"疑いの目"が向けられていたという。

事件から1年3か月経った2017年12月にも、FNNは久保木容疑者を取材していた。

記者:
看護師同士で連絡をとったりは?

久保木容疑者:
私はないですけど、病院ってもう再開してるんですか?
入院もしてるんですか?

記者:
なかなか解決しないというのは、働いていた人からすると大変?

久保木容疑者:
何でなんですかね?

直筆で…「犯人を絶対許せない」

さらに、久保木容疑者に質問状を送ると、丁寧な文字で書かれた400字に及ぶ直筆の回答を得ることができた。

久保木容疑者:
1日で数名お亡くなりになることもあり、亡くなる方が多いなとは思っていました。

質問:
外部から侵入したものか、それとも内部にいる者の犯行か、どちらだと思うか?

久保木容疑者の回答:
内部の可能性が高いと思いますが、分かりません。

質問:
犯人について言いたいことを教えてください。

久保木容疑者の回答:
何故、こんなひどいことをしたのか、自分の家族が同じことをされたらどう思うのか。絶対許せません。

「10人以上やった」「死刑を覚悟」

直筆で"犯人を許せない"と犯行を否定した久保木容疑者。
直接的な証拠がなく捜査が難航する中、事件から1年10か月を経て事件は急展開を見せた。

警察が当時4階を担当していた看護師全員の看護服を調べたところ、久保木容疑者の服のポケットの内側から、消毒液の成分が検出されたことが判明。
久保木容疑者はポケットに入れた消毒液を西川さんの点滴に混入させ、殺害したとみられている。

久保木容疑者は、死亡した八巻さんやほかの患者への犯行も認め、「10人以上やった」「死刑を覚悟している」とも話したという。

また、久保木容疑者は、逮捕後、死亡した西川さんに対し「申し訳ないことをしてしまった」と謝罪の言葉を口にしているという。

任意の聴取に「おととし7月から患者の点滴に消毒液を混入した」と話していて、警察は犯行の裏付けを進めるとともに連続殺人事件として捜査している。


(「プライムニュース イブニング」7月9日放送分より)

プライムニュース イブニングの他の記事