「30分もしないうちに水が増えた…」濁流に飲み込まれた岡山県倉敷市・真備町

カテゴリ:地域

  • 田園風景に覆われた真備町が一面泥水に…
  • 小田川北側の堤防が100メートルも決壊
  • 避難所に行くよりも、高い場所に避難することが正しいケースも

西日本を中心とした記録的な大雨の影響で、各地で被害が拡大している。

町中が濁流に飲み込まれた岡山県倉敷市の真備町。

浸水被害にあった夫婦は「30分もしないうちに水が増えていった」と、住宅の1階がみるみるうちに水で浸かったという。

2つの川が合流する地点にある真備地区

警察によると、真備町では8日に8人が遺体で見つかり、孤立した住民など約1850人を救助。今なお、取り残されている人がいる。

普段の真備町は、ビルや住宅地、田園風景が広がっているが、7日に上空から撮影された倉敷市真備町の映像では、一面泥水に覆われている。

普段の真備町
7日に撮影された真備町

真備地区は、一級河川の高梁川と小田川が合流する地点にあたり、非常に速い2つの流れがぶつかることで川の水が逆流し、堤防が決壊したとみられている。

住民が撮影した映像には道路の先が冠水していたり、住宅も屋根以外、ほとんどが水に浸かっている様子が映っている。

車を運転していて道路の冠水に気づき、近くの建物に逃げ込んだという人も。

高齢者の患者など約300人が取り残された、まび記念病院ではヘリやボートを使って高齢者や子どもを優先しながら自衛隊による救助が行われた。

また、自衛隊だけでなく、泥水にはまった車の中にいる高齢ドライバーを男性が救助する姿も見られた。

「避難指示」は小田川の南側。結果的に深刻な被害は北側

なぜ、ここまで危険な状態になってしまったのか。

大雨が激しさを増したのは、7月6日の金曜日。

倉敷市で6日に降った雨量は138.5ミリにのぼり、平年の7月1か月分の雨量に匹敵した。

そして、6日午後10時には真備町全域に避難勧告が出され、その40分後には岡山県に「特別警報」が発令された。

倉敷市は午後11時49分に小田川の南側が氾濫の恐れがあるとして、「避難勧告」よりも緊急性のある「避難指示」を発令。浸水被害にあった人も「住んでいるのは北側なので大丈夫かな」と思ったというが、結果的に深刻な浸水被害が出たのは小田川の南側ではなく北側だった。

日中3メートルほどだった小田川の水位は、午前0時に7メートルを超えて危険な水位になった。

7日午前1時36分には、川の水が堤防を越えたことが確認され、小田川の北側エリアにも「避難指示」が出された。

7日午前6時52分には、国土交通省の職員が小田川の北側の堤防の決壊を確認。決壊部分は100メートルにも及んでいた。

避難には「水平避難」と「垂直避難」の2種類ある

広島を視察した防災システム研究所所長の山村武彦氏は「避難には2種類ある」といい、「避難所に行く『水平避難』と、高いところ、2階以上に避難するという『垂直避難』。今回は夜間の避難勧告でしたから、多くの人たちが外へ出て避難することは危険だと判断して屋内にとどまって、それで安全を確保したんだと思います」と話す。

避難所へ行く方が危険な場合は、自宅のより高い場所で救助を待った方が正しいケースがあるというが、今回のような住民の孤立につながってしまう場合もある。

現在も各地で救助活動が行われているが、FNNのまとめによるとこれまでに98人が死亡、66人が安否不明になっている。(9日11時現在)

(「めざましテレビ」7月9日放送分より)

西日本豪雨の他の記事