洞窟からの“奇跡の脱出”に難題 新たな映像に見る少年らの現状

  • 公開された最新映像には、顔を見せる少年たちがいる一方、ぐったりと疲れ切った様子の少年の姿も
  • 排水して歩いて脱出する方法、ダイビングの訓練を受けて潜って脱出する方法などを検討
  • 泳げない少年もいる、泥水で視界がほぼゼロなど懸念も多く、いまだ救助法は定まらず

タイ北部の洞窟に閉じ込められた少年たちの救出活動は、安全な脱出のための方策を検討する作業が続いている。

少年たちの新たな映像公開

「新しいシートある?」
「新しいシート?破れちゃったね」

少年ら13人が閉じ込められて11日。
現地当局は4日、新たに洞窟内の映像を公開した。

少年たちは、銀色のシートに身を包み体温の低下を防いでいた。

映像には、洞窟内に書かれたタイ海軍特殊部隊のロゴとともに…

少年たちが所属するサッカーチーム名「イノシシ」と、「13人 命」の文字が書かれていた。


「殺菌消毒しておくね。洞窟から出た後、かわいい看護師さんに診てもらおうね」
「笑って、ピースして」

カメラに笑顔を見せる少年たちがいる一方で、その後ろには、ぐったりと疲れ切った様子の少年2人の姿もあった。
洞窟からの救出が急がれる。

迫る救助のタイムリミット

少年たちをどう救出すればよいのか、方策について検討が続けられている。

その一つが、洞窟内に流れ込む水を排出するなどして、歩いて脱出する方法だ。

また、少年らが洞窟内でダイビングの訓練を受け、潜って脱出する方法も検討されている。

洞窟内では排水作業が急ピッチで進められているが、現地は雨季。
雨水が洞窟内にさらに流れ込めば、少年らがいる場所も水没する恐れもある。

そうした事態に備え、少年たちを潜水で脱出させるための準備が進められ、3日の時点では48時間以内に着手するとの情報もあったのだが…

“泳げない”少年も

サッカーチームに所属するスポーツ少年たちの中には、泳げない少年もいるという。
実行にあたっては、事前に訓練を行い、ダイバーと共に潜るということだが、さらに、潜水による救出を困難にしている問題がある。

泥水で“視界ほぼゼロ”

今回の現場であるタイの洞窟には大雨による泥水が流れ込んでいるため、潜水する場合、少年たちは視界がほぼゼロの状況を強いられることになるという。

そのことが、脱出のリスクを高める恐れがあると、洞窟での救助活動を行った経験を持つ日本洞窟学会の後藤聡会長は指摘する。

「(少年たちが)パニックになったり慌てたり、恐怖心がすごく強いと思いますので、(一緒に潜る)軍のダイバーの口にはめているレギュレーターをもぎ取ってしまったり、そういうことが起きる可能性もあると思います」

洞窟の外では、救出への態勢作りが整いつつある一方、見つからない有効な救助方法。
もどかしい状況が続く。


(7月4日放送「プライムニュース イブニング」より)

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